カナダのMetamendは2月13日、所在地などの位置情報データをウェブ検索エンジンで提供するための新しい技術を発表した。所在地の緯度や経度などを含む地理情報システム(GIS)データを利用する。
同技術では、GISデータを含む位置情報をウェブサイト内のタグに保存する。検索エンジンは、ウェブページで周辺地域のデータを探す利用者に対し、利用者の現在地に近接するものを選び出し、検索結果を表示する。
例えば、ニューヨークを訪れている旅行者が、携帯電話のウェブ検索サービスに「寿司」と入力すると、現在地の周辺にある寿司レストランが表示され、すぐに電話をかけることができるという具合だ。
MetamendのCEOのRichard Zwickyは「ウェブページで記載されている実際の住所にはすべてGISデータが存在する。これらのデータと検索サービスを組み合わせ、無線対応インターネット端末などのあらゆる全地球測位システム(GPS)対応ツールで利用できるようにする」と述べた。検索を実行している場所も、検索クエリーの関連情報として機能する。
現在、検索エンジン会社やモバイル端末メーカーなどの間で、位置ベースのナビゲーションに注目が集まりつつある。ノルウェーのFAST Search & Transferや米Googleなどのウェブ検索会社は、携帯電話会社と共同で、地域密着型の情報を表示するモバイル検索を提供している。また、無線対応インターネット端末では、利用者の現在地を追跡できるGPS機能を備えているものが増えている。検索エンジン会社やモバイル端末メーカーは、ウェブ検索の地域密着化を図ることで地域広告収入を引き出そうとしている。
Metamendでは検索エンジン最適化(SEO)技術を手がけており、すでにウェブサイト用に、所在地のタグ付け処理を手軽に行なえるサービスを開発している。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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