インターネットイニシアティブ(IIJ)は2月13日、2002会計年度第3四半期(2002年10〜12月期)の決算を発表した。売上高は前年同期比6.3%増の106億円、営業損失は5億6700万円となった。前年同期は営業利益1億5100万を計上しており、前期の営業損失は1億9400万円だった。営業損失拡大の理由として同社は、昨年夏から実施してきた戦略的なネットワークインフラ強化に関連した先行投資負担を挙げている。その背景はブロードバンド接続の普及によるネットトラフィックの急増。コストに見合った売上高が実現するまでに6〜9カ月を要する見通しという。
今後の見通しでは、2002年度第4四半期の売上高は125〜130億円、営業損益は大幅な改善を見込むという。2002年度通期の売上高は前年度比10%の成長を達成する見通し。同社は今年3月をメドに資本強化の準備を進めているという。
同社は引き続き「ブロードバンド市場」と「エンタープライズ市場」に注力しており、最近ではぷらら、パナソニック・ハイホー、日立グループ、リコーグループから大型案件を受注した。
第3四半期売上高の約半分を捻出したのは同社の上位顧客150社からの収入。上位150社がどの程度幅広くIIJサービスを利用しているかを示す「サービス併用率」をみると、上位150社のうち67%が専用線接続サービスと併せてセキュリティなどの付加価値サービスも契約しているという。同社はデータセンター関連サービスのマーケティング活動に注力していることから、今後はこのサービス併用率が上がっていくとみる。
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