無断ポップアップ広告の米ゲーター、新聞社と和解

 許可を得ずに無断でポップアップ広告をウェブサイトに表示したとして、新聞社が米Gatorを相手取って起こしていた訴訟が和解に達した。原告側は米Washington Post、米New York Times、米Dow Jonesなど7社。

 今回の和解は、原告側の弁護士、Terence Rossが明らかにしたもの。金額などの詳細については非公開とする。

 Gatorは、パスワードやショッピングデータの履歴をオンライン上で管理するソフトウェアを提供し、同ソフトウェアを使用するユーザーに対して、ウェブサイトの管理者に無断でポップアップ広告を配信している。例えば、ある広告主はGatorを使って、ライバル企業のサイトに勝手に広告を掲載することが可能。Gatorによると、現在同ソフトウェアを利用しているユーザーは約2500万人で、広告主は約500を数えるという。

 これを危惧したWashington Post、New York Times、Dow Jonesなどの7社が2002年6月にGatorを提訴。無断広告の配信は著作権の侵害と広告収入の略取に相当すると主張した。7月にはバージニア州の連邦地裁が、Gatorの広告配信を停止する仮処分命令を下した。和解により来週中には最終的な合意書が提出され、仮処分が取り下げられる予定である。

 しかしGatorは、これで完全に解放されたわけではない。カタログ小売販売業の米L.L. Beanやホテルチェーンの米Extended Stay Americaなどが起こした7件の訴訟は継続している。

 ちなみにGatorは最近、新しい有料検索サービスSearch Scoutのテストを開始している。GatorのユーザーがGoogleやYahoo!といった検索サイトを利用すると、新たにポップアップウィンドウが開く。このウィンドウには、競合する検索サービスが有料提供しているキーワードと関連のある検索結果が表示される。

この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。

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