AOLタイムワーナーのスティーブ・ケース、会長職を引責辞任

米AOL Time Warnerは米国時間1月12日、Steve Case会長が辞任すると発表した。業績不振の責任を取って同氏が決意したもの。先週末に、役員らに辞任の意向を伝えたという。同氏は5月の定例株主総会で正式に辞任する予定。

 Caseは辞任後、取締役にとどまり営業戦略部門などを率いるという。「私の役割は変わるが、会社に対する熱意は変わらない」(同氏)

 AOL Time Warnerの発表によると、辞任の理由について同氏は、「合併後の業績不振の責任を私個人に求める株主が一部いるため、混乱を避けるため辞任を決意した」と述べている。「チームとして結束を妨げる要因は排除して、ビジネスに集中する必要がある」(同氏)

 米AOL(America Online)と米Time Warnerは、ネットバブルの波に乗って2001年に、数百億ドル規模の大型合併を果たした。その立役者となったのが、AOLの創設者で会長兼CEO(最高経営責任者)だったCase会長だ。しかし合併後はAOL事業の業績不振が響き、同氏に対する批判の声が高まっていた。

 同社は昨年12月、2003年のAOL事業について、全体の収益は横ばいとしながらも、「広告/販売関連の売上が大幅に減少する」との予測を発表している。コスト削減と大胆な経営見直しが求められている中、AOL出身のCase会長に批判が集中した格好となった。同社は、AOL事業の広告関連事業の会計処理に関して、米証券取引委員会と米司法省が調査に乗り出しているなどの不安要因も抱える。

 AOL Time Warnerの人事を巡っては、今月はじめにCOO(最高執行責任者)のRobert Pittmanが会社を去ると発表、2001年には、Gerald Levinに代わりRichard ParsonsがCEO職に就任するなど、幹部クラスの交代劇が続いている。

この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。

原文へ

CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)

-PR-企画特集

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]