マイクロソフトは12月1日、ITベンチャー企業向けの支援活動を強化すると発表した。ビジネスマネージメントのスキルアップ講座を無償で提供するとともに、技術サポートや検証環境を提供する。
スキルアップ講座は「マイクロソフト イノベーション アカデミー」という名称で、最新技術や事業計画、財務管理、マーケティングなど、経営に関するトレーニングを提供する。対象者はITベンチャー企業の経営者や従業員など。2010年1月から、毎回内容を変えて月2回のペースで実施する。定員は1回30名、場所はマイクロソフト大手町テクノロジーセンターとなる。
「これまでマイクロソフトでは技術支援しかしてこなかったが、事業をしていく上ではビジネススキルも欠かせない」とマイクロソフト最高技術責任者の加治佐俊一氏は話し、優れた技術を持つベンチャー企業が成長するための支援として、スキルアップ講座を開設すると狙いを説明した。
技術サポート「早期採用支援」は、マイクロソフト大手町テクノロジーセンターの検証環境が利用できるとともに、メールベースでの支援が最大1カ月受けられるというもの。Windows 7や、2010年1月1日に正式にサービスを開始する予定のクラウドベースのアプリケーション動作環境「Windows Azure」が利用できるため、自社製品がうまく動作するかといったことを確認できる。
希望者は2010年1月以降メールで申し込み、マイクロソフトと面接する。合格した企業のみが早期採用支援制度を利用できる。マイクロソフトでは1年間で10〜15社の利用を想定している。
マイクロソフトはこれまで、創業3年以内のスタートアップ企業に対して開発統合環境を無償提供する「Microsoft BizSpark」などのベンチャー支援活動をしてきた。今回のマイクロソフト イノベーション アカデミーと早期採用支援についても、創業3年以内で、社員が10名以下程度の企業を想定している。
マイクロソフトはこれらの支援を通じて、Windows 7やWindows Azureなど同社の最新技術を活用した製品がITベンチャーから提供されること、またクラウドコンピューティングが日本に根付くことをうながしたい考えだ。
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