Microsoftはこれまで、次期ウェブブラウザ「Internet Explorer 9(IE 9)」の開発者プレビューを4回公開しているが、IE 9の新しいインターフェースはまだ披露されていない。新しいインターフェースは、Microsoftが米サンフランシスコで9月15日に開催するベータローンチイベントで明らかになると予想されている。
だが、9月15日まで待つ必要はないかもしれない。Microsoftロシアのプレス向けサイトに米国時間8月25日、IE 9ベータに関連すると思われる情報と写真が掲載されたのだ(Microsoftロシアのサイトはその後、この記事を削除しているが、運よくわたしはこのスクリーンショットを保存できた)。
上のスクリーンショットには、ナビゲーションバーといくつかの操作メニューが並んでいる。戻るボタン、検索ボックスを組み合わせたURLバーが上部にある。それぐらいだ。「お気に入り」「おすすめサイト」などのメニューは見当たらない(ひょっとすると、何らかの形で存在するのかもしれないが)。
ロシア語で書かれたこのウェブサイトのテキストを、「Bing Translator」を使って訳してみたところ、IE 9をIE 8(一箇所はIE 7)と参照した以外は、Bingの訳はなかなかのものだった。
Microsoftロシアのウェブサイトによると、IE 9ではナビゲーションバーが簡素化され、新しくなり、「ウェブサイトそのものが利用するスペースが広くなる」という。また、よく使われる機能--戻るボタン、アドレス/検索バーなど--用のナビゲーションツールが用意されるとも記している。だが、古いバージョンのIEの多数のメニューアイテムは「1つに統合される」。「これにより、ユーザーはナビゲーションに必要なものはどれかがすぐにわかる」とのことだ。
このほかにも、「承認サイト」「保護サイト」などの割り当てが可能で、IEを起動させることなくWindowsタスクバーからこれらのサイトにアクセスできるようになるという。つまり、承認されていたり保護されているウェブサイトは、通常のWindowsアプリケーションのように取り扱われるということになる。
これを行う方法として、「アドレスバーのピンをクリックするか、新しいタブで表示したウェブサイトをクリックして、タスクバーにドラッグする。それだけだ。ウェブサイトがピンされていればIEとは別にアイコンが表示される。ウェブサイトから1クリックでよい」というのがBingの訳だ。
(この機能は「Windows 7」でしか利用できないようだ。だがはっきりしたことはわからない。)
また、「タブの切り離し」--Windowsの「Aero Snap」を利用する機能だ--という言葉もある。Aero Snapは、PCの画面を“スナップ”して横に並べることで2つのページを容易に閲覧するための機能だ。「Firefox」と「Safari」はすでにタブの切り離し機能を提供しており、ユーザーは選択したタブアイテムを別々のウィンドウで表示できる。
Microsoftロシアのウェブサイトに掲示され、その後削除された情報について、Microsoftに聞いてみた。Microsoftからコメントがあれば、ここで紹介したい。アップデート:Microsoftの代表者から返事があったので、あまり有益なものではないが紹介する。「MicrosoftはInternet Explorer 9への熱意が盛り上がっていることをうれしく思うが、IE 9について現時点で公開できる情報はない」
Microsoftの代表者が最初にIE 9の計画を語ったのは、2010年3月のことだ。その当時、IE 9はHTML 5、CSS3、SVG2などの新しい標準への対応を進め、新しいJavaScriptエンジン(開発コード名「Chakra」)を搭載するなどのことを明らかにしていた。PCのハードウェアの進化を活用し、グラフィックの性能を改善するとも述べていた。IE 9は「Windows Vista」とWindows 7で動くが、「Windows XP」はサポートから外れる。
Microsoftの代表者はIE 9の正式版公開日の時期を明らかにしていない。だが、Microsoftウォッチャーの多くは2011年になると予想している。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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