Mozillaは、オープンソースの電子メールクライアント「Thunderbird」の最新アップデートで、きわめて高速に電子メールを検索する新手法、新たな「設定変更ガイド」、ダウンロードマネージャを実装した。Mozillaの開発カレンダに合わせて公開された「Thunderbird 3.1」のWindows版、Mac OS版、Linux版には、パフォーマンスの改善とバグの修正に加えて、いくつかの有用な新機能が盛り込まれている。
Thunderbird 3.1における最大の変更点は「Quick Filter」ツールバーだ。「Thunderbird 3」で実装された「グローバル検索」フィールドも目覚ましい機能だったが、Quick Filterでは、いくつものフィルタをすぐに使えるよう準備しておくことで検索処理を加速させる。Quick Filterは電子メール一覧の上、タブバーのすぐ下に置かれている。検索フィールドにクエリを入力すると、送信者、受信者、件名、本文、それぞれに対象を限定した検索結果が各フィルタの下に表示される。これらのフィルタは個別にも適用できるし、より広範な結果を得られるよう組み合わせて使うこともできる。検索フィールドの左側にはキーワード以外で絞り込むフィルタが用意されており、未読メッセージ、スター付きメッセージ、関係者、タグ、添付の有無といった条件を指定できる。また、フォルダを切り替えてもフィルタを有効にしたまま維持できる「ピン」も備えている。
Thunderbirdに乗り換えようとしているユーザーにとっては、新たな設定変更ガイドの実装も大きなニュースだ。インポートが容易に実行できないと、利用価値のあるプログラムだと新規ユーザーに納得してもらうのは難しい。幸いなことにThunderbird 3.1では、旧バージョンからの移行という一般に地味と思われていた処理が一新されている。設定変更ガイドでは、「Thunderbird 2」までのツールバー表示に戻すなどインターフェースの復元も可能になったほか、2009年12月にThunderbird 3へアップグレードされたことに伴って削除された機能の一部を回復する「CompactHeader」などのアドオンにもリンクできるようになった。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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