サンフランシスコ発--Twitterの新しいビジネスモデルの本質は、企業に対し、自社のTwitterアカウントを膨大な数のTwitter利用者に向けてさらに広めていく機会を与えることだという。Twitterの最高執行責任者(COO)Dick Costolo氏が米国時間4月14日午後、同社開発者カンファレンスChirpで語った。
Costolo氏は新プログラムの特徴を「このプラットフォームにとって自然なもので、まさに『Twitter的』なもの」と説明し、同社が「Twitter.comだけではなく、ツイートが表示されるあらゆるところで機能する収益化エンジン」を構築するという決定を行うまでの、思考プロセスについて語った。
Twitterは、「Promoted Tweets」は広告ではなくツイートだと主張している。見方によっては、シリコンバレー流の奇をてらった発言でしかない。しかしある意味では、Twitterは正しい。検索でツイートを宣伝できるようにするという選択をした点でだ。企業はキーワードを選び、自社のアカウントの既存のツイートの中から、宣伝したいものを選択できるようになる。ユーザーはそのようなツイートへの返信や「リツイート」が可能で、お気に入りに加えることもできる。リアルタイム分析機能も追加される予定だ。程度の差はあれ、企業はお金を払うことで、そうしない場合よりも、自社のツイートをTwitterの宇宙へより広く浸透させていく。
「われわれの収益化プラットフォームにあるのは、ツイートだけだ。すべてがツイートであり、Promoted Tweetsも1つのツイートだ。普通のツイートでできることはすべて、Promoted Tweetsでもできる」(Costolo氏)
企業が宣伝できるのは自社のツイートだけだ。ファンのツイートを宣伝して、自社のメッセージを広めることができないのはなぜかと、首をかしげる人もいるかもしれない。この点は話に出てこなかったが、簡単な答えとしては、米連邦取引委員会(FTC)が禁止している「商業的占有」と見なされる可能性があるからだ。
価格設定はまだ明らかにされていない。最終的には、Twitterが「レゾナンス(反響)」と呼ぶものに基づいて設定されるだろう。レゾナンスとは、返信、リツイート、閲覧数、クリックスルーをもとに、あるツイートが持つ影響を表すTwitter用語だ。Twitterはレゾナンスをどのように扱うのかをまだ決めていないが、Costolo氏は、このプログラムの実験段階が終われば、価格設定を行い、宣伝ツイートの料金は投資収益率ベースで決められるだろうと述べている。同氏は「反響のない宣伝ツイートは姿を消していくだろう」と言う。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。原文へ
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