Googleは新たに発表したソーシャルネットワーキングサービス「Google Buzz」について、この1週間で2度もの仕様変更を行ったが、これでも電子プライバシー情報センター(EPIC)を満足させるには至らなかったようだ。
EPICは米国時間2月16日、Buzzに対する規制を求めて、米連邦取引委員会(FTC)に苦情を申し立てた。
この申し立て(PDFファイル)には、次のような記載がある。「本状は、広く使用されている電子メールサービスの提供業者であるGoogleが、『Gmail』利用者の非公開個人情報をGoogleのソーシャルネットワークサービスであるGoogle Buzz向けの公開情報に変換しようとする試みについて、苦情を申し立てるものだ。この商慣行およびサービス規約における変更は、プライバシーに対するユーザーの予見を裏切るものであり、ユーザーのプライバシーを害するほか、Google自身のプライバシーポリシーと矛盾するとともに連邦通信傍受法も侵害している可能性がある」
2月9日の初公開以来、プライバシーをめぐる懸念がGoogle Buzzに影を落としている。とりわけ、同サービスがユーザーのGmailのアドレス帳や行動に基づいて、フォローすべき、あるいはフォローされるべきユーザーの一覧を作成していたことが問題視された。結果として、Googleはこれまでに2度、Buzzに変更を加えたほか、手動による情報公開の承認手順を、同サービスを初めて立ち上げた際の設定事項に追加した。
だがこうした措置も、ワシントンD.C.に拠点を置くEPICには物足りないようだ。EPICはFTCに対し、以下の点を求めている。
この申し立てを受け、Googleは次のように述べている。「われわれは、ユーザーが容易に他の人とつながり、興味のある事柄について互いに会話できるよう、Buzzを設計した。Buzzは9日に公開されたばかりだ。当社は既に、ユーザーからのフィードバックに基づいていくつかの変更を加えたほか、さらなる改良も進行させている」
Googleはまた、EPICから直接連絡を受ける用意もあると述べた。「当社はより多くの提案に耳を傾けたいと思っており、ユーザーの透明性と管理権限を最優先に考えて、Buzz使用体験の改善を続けていくつもりだ」
この件とは別に、CBC Newsは16日、カナダのプライバシーコミッショナーがBuzzのプライバシー問題について調査していると報じている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。原文へ
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス