Pyramid Researchの新しい報告書は、世界の携帯電話市場に占めるスマートフォンの割合が、2009年の16%から2014年の37%へと急上昇すると予測している。
米国時間12月10日に発表されたこの報告書は、成長の大半は米国以外の国々、特に新興市場諸国からもたらされると予想する。世界全体では、中国は2010年に米国を抜いて、世界最大のスマートフォン市場になる可能性がある。中南米は、今後5年間に最も急成長する地域となり、スマートフォン販売の年平均成長率(CAGR)は48%に達するだろう、とPyramidは予測する。
Pyramidの上級アナリストであるOmar Salvador氏は、声明で次のように述べた。「当社は、中国が2010年に1位を獲得すると予想している。その原動力となるのは事業者各社の積極的なスマートフォンのプロモーションであり、機種の拡充、より魅力的なサービス料金、新たな取り組みなどが活用される。ブラジル、インド、トルコ、ナイジェリアは今後5年間で最も急速に成長する市場になり、それぞれのCAGRは43%、39%、37%、34%となるだろう。地域別では、中南米が48%のCAGRで最も急速に成長し、アフリカと中東は39%のCAGRでこれに続く」
Pyramidの予測では、今後5年間のスマートフォンの販売台数が18億台となっており、スマートフォン市場は携帯電話メーカーと無線通信事業者にとって巨大なチャンスのように思われる。だが、この報告書の指摘によれば、携帯電話の契約数の成長が鈍化しており、スマートフォン購入の2つの主要な原動力と見なされるデータサービスとアプリケーションを強化するよう、業界に圧力がかかっているという。Pyramidは、携帯電話メーカーと通信事業者はより緊密に協力し、特に新興市場におけるスマートフォンの巨大な販売可能性を利用することが必要になる、と考えている。
だが、統一されたスマートフォン戦略をとるのは、業界にとって困難なことが実証されていて、その原因として決済方法、補助金、競争の水準などの違いがある、と報告書は指摘する。
米国のように、補助金に制限がなく、競争が激しい国々では、AT&Tなどの事業者が、積極的な補助金、無制限のデータプラン、特定機種のスマートフォン(言い換えると、Appleの「iPhone」)の独占販売を利用して、顧客を獲得している。これと対照的に、ロシアは、携帯電話の補助金を阻止し、付加価値のあるサービス、料金の値下げ、消費者が無料でスマートフォンの初期テストを行える期間の設定などに注力している。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。原文へ
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