矢野経済研究所は11月9日、「HDD関連市場に関する調査結果 2009」を発表した。同市場はすでに販売が復調傾向にあるという。
これは8月から10月にかけて、国内および海外のハードディスクドライブ(HDD)関連メーカーを対象に調査したもの。
矢野経済研究所によると、2009年のHDDの世界市場は数量ベースでは前年比2.9%増の5億5510万台となる見込みという。2008年第4四半期から2009年前半にかけては世界的な不況により需要が冷え込んだが、新興国でノートPC市場が好調なことなどから、2009年6月から販売が復調し、拡大に転じているとのこと。これに合わせ、HD(メディア)や磁気ヘッド市場も拡大するとみている。
HDD市場の口径別にみると、3.5インチが主流なものの2.5インチの比率が高まりつつあるという。ノートPC市場が好調なうえ、3.5インチが主流であったデスクトップPCやサーバが2.5インチへ移行していることが要因であるとしている。
HDD市場は今後も拡大傾向で推移し、2012年には5億8300万台になると予測している。今後はNANDフラッシュやSSDとの競合が、ポータブル機器だけでなくサーバ、医療機器などにも範囲を拡大するものの、価格や記憶容量の面でHDDに優位性があり、SSDの市場がHDD市場に大きな影響を与えるのは2015年以降であると推定している。また、HDDの口径別では2.5インチの成長率が高く、2012年には現在最も多い3.5インチ市場を抜いて3億台になり、HDDの主力製品となると予測している。
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