Googleの広告プログラムを利用して収益を増加させたウェブサイト運営者らは、同社が最近行った変更を高く評価している。だが一方で、コストの値上がりに不満を持つ広告スポンサーも存在している。
Googleは米国時間16日、広告スポンサーが同社の「AdWords」プログラムを用いてキーワードに入札する方法を変更し、各キーワードの最小クリック単価をGoogleが定めるキーワードごとの品質スコアに基づかせることにした。
今回の変更により、クリック率の最小基準を満たさなかったため使用不能になっていたキーワードでも再び利用できるようになると、Googleのポリシーには記載されている。
Googleの広告プログラムには、広告スポンサーのサービスや商品と関連性の高い検索がGoogleサイトで行われたときに広告をGoogleの検索結果ページに表示するものと、サイト運営者に関連性のある広告をGoogle側からサイト運営者に提供し表示させるものと2つある。このうち前者がAdWordsと呼ばれており、広告スポンサーが任意のキーワードとともに広告の表示場所を購入する仕組みになっている。
以前は、特定の広告スポンサーが利用しているキーワードがクリック数などを含む一定のパフォーマンス基準を満たせなかった場合、たとえ広告スポンサーが利用し続けたいと希望していても、そのキーワードは使用不能になっていた。Googleは今回の変更で、この基準を下げたのである。
Googleのもう1つの広告プログラムは、「AdSense」と称されている。GoogleはAdSenseを通して広告スポンサーとウェブサイト運営者間の仲介役を担い、ウェブサイトのコンテンツや検索結果と合致する文章や広告を表示する。Googleはここで得られる収益を、ウェブサイト運営者と分け合っている。
一部のAdWords広告スポンサーは、変更が行われて以来、これまで通り5セントを支払う代わりに、新たなキーワードに対して10セントから1ドル以上の料金が課金されるようになったとして、不満の声を上げている。また、キーワードの品質スコアや落札価格を決定する方法をGoogleが明らかにしていないことについても、広告スポンサーらは反感を持っている。
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