東京証券取引所 代表執行役社長の斉藤惇氏は2月22日に開かれた会見で、増加するMBOについて「取引所としてコメントする立場にはない」とした上で、「ひと言で言うと残念」とコメント。強い不快感を表した。
MBOとは、経営陣による自社株式買収のことを指すManagement Buyoutの略称。これまで一般的には上場基準を満たせない企業が上場廃止せざるを得ないというケースが多かったが、最近では意思決定スピードの向上や敵対的買収の回避、上場維持コストの低減といった観点からMBOで非上場化するケースが増えている。
斉藤氏は「高値で株主に買ってもらって、増資もして、リスクマネーをとっておいて、株が半値くらいに落ちて、株主がうるさいから事業ができませんので、上場廃止しますと。私個人の心情的には非常に不快。投資家を愚弄していると思う」と語った。
上場維持についてのコストや事務作業の負担を軽減するような対策をとるかという記者からの質問に対しては、「少し改善したらMBOの件数が少なくなるということであれば考慮はすることになる。まず調査をしてみたいとは思っている」とした。
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