Howard Chau氏は過去4カ月にわたってあるモバイルアプリケーションを開発してきた。このアプリケーションは、ユーザーにカレンダーの次の予定を知らせ、しかもそのユーザーの物理的な位置や会議に行く途中の交通の状況などのデータまで考慮してくれるものだ。
Chau氏は今後2週間で、「Mappily」という名称のこのGPSベースのアプリケーションをGoogleが開催する賞金総額1000万ドルの開発者コンテスト「Android Developer Challenge」に提出して賞金を獲得する計画だ。Chau氏はコンテストの第1ラウンドで数万ドルを獲得する可能性が高いので、賞金自体は簡単に手に入るだろう。
「実際にはこれは注目を集めるための方法なのだ」とMappily(本拠地:カリフォルニア州クパチーノ)の26歳のプレジデントであるChau氏は述べる。Mappilyの従業員は3人だ。
Chau氏が参加を表明しているのは、新しい魅力的なモバイル技術を生み出すためのシリコンバレーのコンテストの中でも新しいコンテストである。
これらのコンテストを主催しているのはGoogleとAppleであり、それぞれ新しいプラットフォームとソフトウェア開発キットで携帯端末市場においてしのぎを削っている(Googleの最高経営責任者(CEO)であるEric Schmidt氏がAppleの取締役に就任しているため、特にこの戦いは居心地が悪いかもしれない)。舞台裏にいるのは、Kleiner Perkins Caufield & Byers(KPCB)などのベンチャーキャピタリストである。KPCBは最近「iPhone」向けモバイルアプリケーションに1億ドルを出資する「iFund」を設立したばかりだ。GoogleのAndroid Developer ChallengeはiFundのGoogle版であり、規模は10分の1である。しかし他のベンチャーキャピタリストもKPCBに対抗して「Android Fund」を設立しようと考えている。
例えば、Charles River Venturesもそのアイデアを少しの間考慮したが、Androidアプリケーションには「QuickStart Seed Funding Program」から資金を提供する予定だ。あるパートナーによると、QuickStart Seed Funding Programは将来有望な新興企業に対して、その企業のプロジェクトが軌道に乗るように25万ドルの兌換券を提供するものだ。
こうした多額の賞金を獲得できる機会があちこちにあるため、開発者らは競うように携帯電話向けの次なる傑出したウィジェット、ソーシャルネットワーク、マッピング技術を開発しようとしている。開発者たちは携帯電話で金をもうけるというアイデアに魅了されているだけでなく、自分の将来を保証してくれるかもしれない両陣営からの金銭的なインセンティブにも引かれている。
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