ロンドン発--今、写真を撮るのが好きな人が、新しい携帯電話を買うかどうか決めようとしているとしよう。Googleの「Nexus One」のカメラは5メガピクセルで、「iPhone 3GS」の3.2メガピクセルよりもピクセルが56%多い。しかし、Nexus Oneのカメラが56%優れているというわけでないことは明らかだ。
では2012年に、Appleの「iPhone 4GS」とGoogleの「Nexus Three」のどちらを買おうか決めようとしているとする。このときは、より適切な選択ができるようになっているかもしれない。
というのも、30社以上の企業が参加するコンソーシアム国際映像産業協会(International Imaging Industry Association:I3A)が、星5つによる評点と基本的な付属チャートを使って画質を評価するテストを策定しているからだ。
これは単純なアイデアのように思えるかもしれないが、非常に重要なものだ。なぜなら、携帯電話による写真の本質が劇的に変わりつつあるからだ。
かつての携帯電話のカメラは、十代の若者が自分の顔を写真に撮り、その写真を送信して別の携帯電話で見るといった程度の使われ方で、それ以上の使い方はあまりされていなかった。
しかし今や、携帯電話のカメラは、貴重な思い出を残すのにも十分なほどよいものになっている。写真を大きな画面で見たり印刷したりするようになっており、残しておく期間もほんの一瞬というわけではなくなった。
フランスの企業DxO Labsで画質評価のマーケティングを担当するバイスプレジデントNicholas Touchard氏は、当地で開催のImage Sensor Europe会議で講演した後、「(携帯電話の写真は)より上の年齢層に広がるにつれ、ますます重要になるだろう」と語った。Touchard氏は、I3AにおいてDxOを代表している。
同氏は、携帯電話の購入者は早ければ1年後には画質の評点を目にするようになるかもしれないと言うが、現実的には2年後となる可能性の方が高い。
この評点は、さまざまな要素の測定に基づいて行われる。まず、鮮鋭度や色の均一性、レンズの歪みといった基本的な項目がある。同グループは現在、画像のノイズ、ホワイトバランス、感度、ぼやけなどの属性に取り組んでいる。
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