グリーがプラットフォーム戦略を発表した。まずは今春に「GREE Connect」という仕組みを構築し、ソーシャルネットワーキングサービス「GREE」と外部のウェブサービス、ウェブ接続デバイスを連携できるようにする。いずれはGREE上で動くアプリケーションをパートナー企業や開発者が作れるようにすることも検討している。
公表されているのはここまでだ。これ以上の情報、例えばオープンソーシャルに対応するのか、パートナー企業にはどのような利益還元があるのか、その他の技術仕様などはあらためて発表されるという。
一見、mixiやモバゲータウンのオープン化戦略を踏襲しているようにも見えるが、実はそうではないと、グリー代表取締役社長の田中良和氏は語る。
「まずお伝えしたいのは、我々はほかの会社が何をしているかよりも、新しいウェブサービスがこれからどうなっていくかを考えているということです。2009年終わりにリアルタイムがこれからの新しい潮流になると見て、ひとこと機能を出しましたが、僕らが新しいウェブの潮流と思っているのはリアルタイムだけではなく、もう1つ大きなものとしてウェブのプラットフォーム化があります」
グリーの考えるプラットフォーム戦略とは、SNS上にサードパーティを迎え入れ、一時的にゲームの数を増やすことではなく、SNS上で多くのアプリケーションが動く環境を作り、ウェブ自体がOSの役割を果たす時代を推進することが趣旨だという。
その意味で、「いわゆる『GREEがオープン化』という言い方は非常にミスリーディングだ」と田中氏は切り捨てる。
「我々はゲームサイトの中にゲーム開発会社を増やしましょう、ゲームを増やしましょうと言ってるわけではありません。通過点としてはゲームが増えるかもしれませんが、最終的なゴールはウェブ自体がOSになる時代に、その中心となるアプリケーションプラットフォームを作るということです。それをオープン化と呼ぶと話がややこしくなる」
PCを開いたらまずブラウザを立ち上げ、同時にGREEを開く。そこからスケジューラにアクセスしたり、ドキュメントにアクセスしたり、あらゆるアプリケーションを起動する。GREEを起点に各種アプリケーションを利用できるようにするのが最終的なゴールだという。
グリーが目指す姿は、競合のSNSよりもむしろAmazonやGoogleなどのクラウドサービスを提供する企業だという。
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