Googleの挑戦に応じることを真剣に検討する者が現れるのは、必然だった。
Googleは何年もの間、オンライン事業を発展させようとしている従来型メディア企業に対し、同社から送信されるトラフィックなしでやれるものならやってみろ、と言わんばかりの態度をとってきた。Googleが自分たちのコンテンツを不当にインデックス化している(見方によっては、盗んでいる)と考えるコンテンツ所有者は、インターネットの巨大な一角を占めるGoogleから簡単にコンテンツを削除できる、と同社は明示している。
もちろん、そうした独立性と引き替えに失うものもある。サイトトラフィックに基づく契約を締結している広告主が、翌年も同じ金額を支払ってくれることは期待できない。
News Corporationは、多くの人があり得ないと考えていることの準備を進めているかもしれない。ここ数カ月間で複数の報道があり、最近のFinancial Timesの記事では、News Corp.は、「Bing」に独占的に表示されることと引き替えに、同社が所有するサイトのコンテンツをGoogleの検索エンジンから隠すという計画の策定について、Microsoftと交渉しているという。
News Corp.の気難しいリーダーとして有名なRupert Murdoch氏は、愚か者ではない。Microsoftにとっては、News Corp.のコンテンツに独占的にアクセスする権利を得るために、同社に金銭を支払うことも必要だろう。しかし、オンライン事業で毎年莫大な赤字を出し続けているMicrosoftに、この戦略を成功に導けるだけの余裕があるだろうか。
たとえMicrosoftがNews Corp.のコンテンツに多額の金銭を支払うつもりがあるとしても(BoomTownのKara Swisher氏は、その可能性は低いと考えている)、この計画によってGoogleに対して形勢を逆転できる可能性があるのは、News Corp.とMicrosoftがほかの大手メディア企業に対して、自分たちの後に続くよう説得できた場合のみだろう。
第一に、News Corp.のコンテンツをGoogleから実際に削除することは、比較的簡単だろう。The Wall Street Journalのニュース記事やNew York Postの解説記事、News Corp.傘下の無数のケーブルテレビおよび衛星テレビ会社の動画に「noindex」タグを付加すると、Googleはそれらのページが公開されてもインデックス化しなくなる。以前にインデックス化されたページについても、再度クロールされたときに新たにタグが付加されていれば、インデックス化されなくなる。
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