Netscape Communicationsの創設者であり、Opswareの共同創設者でもあるMarc Andreessen氏と、同じくOpswareの共同創設者であるBen Horowitz氏は、米国時間7月6日、賢明にも「Andreessen Horowitz」と名づけた新しいベンチャーファンドを立ち上げた。このファンドの目的は、財政的には幅広いが技術的には限られている。Andreessen氏が筆者に語ったところでは、3億ドルの資金をベンチャー企業に5万から500万ドルずつ投資するという。つまりこの企業は、エンジェルファンドでもあり、典型的なベンチャーキャピタルでもある。
Andreessen氏は、技術的には自身の得意分野に絞るとしている。同氏は、「われわれが分からない製品は除外する」と述べている。したがって、クリーンテクノロジやエネルギー関連の新興企業、グリーン企業、バイオテクノロジやライフサイエンス企業、自動車会社、コンテンツ会社、宇宙船企業(Andreessen氏は、筆者が次にSteve Jurvetson氏の紹介記事を書く予定だと知っているに違いない)は対象外だ。同ファンドにとって良い技術とは、コンシューマー向けインターネット企業、クラウドコンピューティング、ウェブインフラストラクチャ事業などだ。Andreessen Horowitzは、カリフォルニア州パロアルトのサンドヒルロードを本拠とし、シリコンバレーの外に投資することは「ほとんどない」予定だ。
同ファンドは、Andreessen氏が「技術系の創設者」と呼ぶ、自らの手を汚して製品を開発する起業家に投資を行う予定で、開発者を雇って自分の構想を実現させる傾向がある頭でっかちな事業家には投資しない。「創設者が最高経営責任者(CEO)になりたいと思っていることが最も好ましい」(Andreessen氏)
同ファンドは今のところまだ投資を行っていないが、Andreessen氏は個人として、エンジェル投資家の経験がある。同氏はTwitter、LinkedIn、Aliph、Digg、Delicious(これはYahooに買収された)に投資してきた。
筆者はAndreessen氏に、今は新しいベンチャーファンドを立ち上げるには困難な時期だと思うと述べた。前回のバブル時期(1999年)に設立されたファンドの多くが、どんな基準で見ても、失敗している。実際Andreessen氏は、残っているおよそ700のファンドのうち10から20ほどのファンドしか十分な利益を出していないことを示す統計値を引用している。経済が低調な状況で、大部分の(Andreessen氏の言葉を大ざっぱに言い換えれば、ぶざまな)ファンドが事業を続けるための資金を得ることができるということはまったくない。
「一流のファンドは優良企業を見つけて投資することができる。われわれは優良企業を見つけ出すことができると思う」(Andreessen氏)
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