カリフォルニア州マウンテンビュー発--「Google App Engine」はローンチから1周年を迎えた米国時間4月7日、コンバージェンステクノロジに関し、メインストリームへといくらか前進した。同時に現在、クラウドコンピューティング全般の概念が受け入れられつつある。
クラウドコンピューティングでは、企業サーバや個人のPCで稼働するソフトウェアではなく、インターネットでアクセス可能なサービスとしてアプリケーションを提供する。それは、「Amazon Web Services」の場合のように、組み合わせ可能な「未加工の」コンピューティングサービスから、写真編集サイトの「Picnik」やSalesforce.comの顧客管理サービスのような完成した製品まで、あらゆるものを意味する可能性がある。Google App Engineは中間のレベルにあり、汎用的な基盤を提供している。
Google App Engineはこれまで、Pythonプログラミング言語で書かれたウェブアプリケーションに限定されていた。PythonはGoogle社内では人気だが、ほかではあまり人気のない言語だ。しかし7日に、最も要望が多いGoogle App Engineの機能である、Javaプログラムのサポートが追加された。ただし当初は、登録した先着1万名の開発者限定の、プレビュー版での公開になる。
「それは企業向けの言語だ」と言うのは、Appirioのプロダクトマネジメント&マーケティングリーダーのRyan Nichols氏だ。Appirioは、クラウドコンピューティングアプリケーションを必要とする顧客向けにソフトウェアを構築している、従業員140名の新興企業である。「違うレベルで顧客と対話できるようになる」(Nichols氏)
Googleは、JavaサポートやほかのいくつかのApp Engine新機能の発表を、自社ブログ上、そしてマウンテンビューのGoogle本社で開催の開発者向けイベントGoogle Campfire Oneで行った。通常のApp Engineサービスと同様に、一定限度内の使用は無料だが、本格的なApp Engineの使用には、開発者は使用料を払わなければならない。
クラウドコンピューティングという考えは人気が高まっており、Googleはその主要な支持者だ。Microsoftの双子の稼ぎ頭である「Windows」と「Office」は現在、物理的なマシンに束縛されているが、そのMicrosoftでさえ、この両製品のクラウドベースのバージョンを計画している。
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