カリフォルニア州マウンテンビュー発--Googleは、自社のコンピューティングの運用については多くを語らない。しかしGoogleは米国時間4月1日、当地で行われた、注目度が高まっているデータセンターの効率性に関するカンファレンスで、そのインターネットの力の中枢にあるハードウェアを初めて公開した。
ほとんどの企業は、DellやHewlett-Packard(HP)、IBM、Sun Microsystemsのような企業からサーバを購入している。しかしGoogleは、何十万台ものサーバを保有していて、そのサーバを稼働させることが自社の中心的な専門技術の一部だと考えており、自社独自のサーバを設計および構築している。Googleのサーバの多くを設計したBen Jai氏は、高度な技術を持つ、非常に熱心な聴衆の目の前で、現在のGoogleサーバを公開した。
Googleサーバで非常に驚くのは、サーバ1台1台が、それぞれ12Vのバッテリを備えていて、メイン電源に問題がある場合には電力を供給することだ。Googleはまた、2005年以来、同社のデータセンターが標準規格の運送用コンテナで構成されていることを初めて明らかにした。1つのコンテナには1160台のサーバが搭載され、その電力消費は250KWに達する。
おかしく聞こえるかもしれないが、数多くの参加者(膨大な数のサーバでいっぱいのデータセンターの運用を仕事にしているような人々)は、Googleが内蔵型バッテリというアプローチを採用していることだけでなく、Googleがそれを何年間も秘密にしてきたことに驚いていた。Jai氏はインタビューで、Googleはこの設計を2005年から採用しており、現在その設計は第6世代か第7世代であると述べた。
Jai氏はこの設計について、「わが社のマンハッタン計画だった」と語っている。
Googleは、エネルギー効率に非常にこだわっており、現在では、その経験のより多くを世界と共有しようとしている。Googleの運用担当バイスプレジデントのUrs Hoelzle氏は、不況が運用予算を圧迫し、環境に対する懸念が広がり、エネルギー価格は高騰、エネルギーの制約が強まるという状況で、Googleが効率性の普及活動を拡大する機は熟したと語る。
Hoelzle氏は「人々がそれに関心がなかった状況では、説き勧めようとしても恩恵はそれほどなかった」と言うが、今では人々の意識は変化している。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
地味ながら負荷の高い議事録作成作業に衝撃
使って納得「自動議事録作成マシン」の実力
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス