4大ブラウザのうち2つが、ここ2週間で大きく変化した。言うまでもなく、「Firefox 3」は先週の大きなニュースで、最初の24時間で約800万件のダウンロードを記録した。一方、「Opera」も先々週、待望のバージョンである9.5にアップデートした。どちらもそれぞれの理由で好調だ。ここでは両者を比較してみよう。
経験的に、ブラウザについて挙げられる最も多い2つの不満はスピードとメモリである。カスタマイズがとても容易なことから、現在、わたしはFirefoxを非常に気に入っている。そのため、2つのブラウザを「同じ条件」下に置くことを意識しているにもかかわらず、拡張機能なしでFireFoxをテストするのは、その特性からいっても不適切と思われるので、アドオンを入れたまま、わたしにとってはいつものブラウザの使い方である15個のタブを開いて、2つのブラウザを実行した。
「SunSpider」というJavaScriptテストでは、Firefox 3は、約5500ミリ秒でスクリプトを処理した。許容誤差は約3%だった。一方、同じテストで、Opera 9.5は、許容誤差約1.5%で、Firefox 3よりも約1.3倍遅い7280ミリ秒を記録した。Operaが長年、同じレンダリングエンジンを使用していることを考えれば、当然の結果だ。Mozillaが「Firefox 4」を発表する前に「Opera 10」に移行したら、再び両者を比較するのもおもしろい。
15個のタブを開いた状態では、Firefoxは約127MバイトのRAMを使用した。一方、Operaは約117Mバイトだった。明らかにOperaの方が古いコードで動作していることから、この結果は少々驚きだった。わたしがFirefoxで使っているさまざまな拡張機能が原因かもしれないが、これまでに報告されていた1万5000件のバグが修正されたにもかかわらず、Firefox 3には依然としてメモリリークを解消する余地が多く残されている可能性が高い。
もちろん、ブラウジングはベンチマークだけではない。携帯電話でブラウジングを行い、すべての個人設定を同期化しておきたいと思うユーザーは、それで有名になり、市場に参入したOperaの方を好むに違いない。また、Operaには、Firefoxの新しい「スマートロケーションバー」の誕生のきっかけとなったと思われるアドレスバーからスピードダイヤル、パスワード管理、途中から再開可能なダウンロード、アイコンがベースのサイドバー、同期化できるメモ帳まで、多くの優れた機能が搭載されている。
もちろん、Firefoxにはプラグインがある。また、オープンソース法人ならではのユーザーの工夫、カスタマイズのレベルの高さは、明らかにMozillaの強みとなっている。パスワードを保存する前に機能するかどうか確認できる機能のように、Opera 9.5の最新機能の多くはFirefox 3にも搭載されている。また、一時停止可能なダウンロード、セッション管理、検索可能なブックマークはどちらのブラウザでも利用できる。
どちらを選ぶかは、どちらに決め手となる機能があるかではなく、個人的な好みやブラウジングのスタイルによるところが大きい。Mozillaは「Firefox 2」と3でブラウザ市場の20%以上を獲得したと主張しているが、市場には唯一の巨大な支配者がいることは明らかだ。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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