「Windows Vista」に対して否定的な見方をする人がかなり存在するのは確かである。しかし、Vistaを搭載したPCが着実に増えているのも明らかである。
Microsoft Corporationは、2007年10月25日の決算発表において、ノートPCとデスクトップPC向けにWindowsを販売する部門の売上が25%増加したと報告した。その通りではあるが、増加の一部は、海賊版の取り締まりとVistaの「プレミアム」バージョンを選ぶ人の増加に由来する。それでも、MicrosoftはVistaを8800万本売ることに成功した。これはかなりの数である。
「消費者はVistaに強い関心を持ち、熱心に支持している」。MicrosoftのCEOであるSteve Ballmer氏は、2007年10月24日のCNET News.comとのインタビューでこのように語った。
Vistaの売れ行きはここ数カ月で勢いが増しているという、Current Analysis WestのアナリストSamir Bhavnani氏の発言もある。
「Vistaは波乱のスタートを切った。口うるさい少数派がVistaを激しく攻撃したからだ」とBhavnani氏は指摘する。
一方でMicrosoftは、Vistaの売れ行きに勢いをつけるのが難しくなってきている。Microsoftは出荷後最初の12カ月間でVista対応ビジネスPCの数をXP対応ビジネスPCの2倍にするという高い目標を立てていたが、最終的に達成できない見通しであることを認めた。
しかし、MicrosoftのWindows Client部門ゼネラルマネージャーであるNeil Charney氏は「Vistaの採用はほぼ過去のリリースに比例するペースで伸びている」と語る。Charney氏によると、当初の販売目標はMicrosoftが達成できるかもしれない「意欲的な数字」だったという。たしかに当時、アナリストはMicrosoftの販売予測があまりにも野心的であると指摘していた。
Microsoftは、企業向けでは販売に明るい兆しが見えていることを認めている。これは特に、Windowsを対象とする長期契約を結ぶ企業数が増えているためである。
MicrosoftのWindows製品管理担当バイスプレジデントであるMike Nash氏は、「(Vistaを導入する)気がないなら、企業がそうした契約を結ぶことはない」と語る。
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