前回は企業がTwitterを利用したマーケティング活動の効果測定を実施する上で最も重要な意味をもつ流入の計測についてまとめた。今回は、はじめに効果測定の分類であげた「流入分析」「ブランディング」「公式アカウントの魅力」のうち、「ブランディング計測」という部分について解説する。
いったいブランディング計測とは何だ? といった感じだが、ここでの定義は「Twitter内で自社や自社ブランドについてどのような会話が交わされる傾向にあるかを知ること」として話を進める。
Twitterがもともと「今何をしているのか?」ということをつぶやくことから始まっていることもあり、「今何を感じているか?」というコメントも自然と多い。実際にその企業やブランドと接触したことで、その感想が投稿(Tweet)されることも少なくない。
つまり、自社名や自社ブランドについての投稿を洗い出すことで、普段は触れることの少ない消費者の生の声を聞けるようになると言ってもいいだろう。
さて、この方法だが、Twitterが提供している検索機能「Twitter Search」を利用するのが最も効率的な方法の1つとなる。
Twitter検索では、ほぼリアルタイムにTwitterでつぶやかれている投稿を(プロテクトしているアカウントを除く)検索できる。
まずはTwitterの検索ボックスに自社名を入れて検索をしていただきたい。どうだろうか、実際にどのくらい、どのような内容が投稿されているかを体験するだけでも、自社に対するイメージがわかるだろう。
同じように、自社が保持しているブランドの名称を検索しても、いろいろなイメージを取得できる。
企業はブランドイメージを計測するために、消費者へ向けたアンケートを実施することが多々ある。筆者自身もアンケート集計を行ったことがあるが、このようなアンケートでは、基本的にポジティブなコメントが多く、ネガティブなコメントは少なくなる傾向がある。
実際の店舗でネガティブなイメージを受けてしまったお客様は、わざわざ店舗を再訪してそのネガティブなイメージを店員に伝えたりはしない。二度と同じ店舗を訪れないだけである。
Twitterを検索すると、比較的ネガティブなコメントも取得できることがわかるだろう。ネガティブコメントを取得できるというのは、実は企業にとって大きなアドバンテージといえる。
さて、このようなブランド検索をする際に気をつけておきたいのが、検索するワードの選択だ。一般的に使われるようなワードや、別のワードと一部重複してしまうようなものはブランド検索としては向かないということをご留意いただきたい。
また、投稿する消費者が必ずしも正しい表記を使うわけではないということも注意点として必要だろう。ひらがなやカタカナ、英語表記、よく間違えられる表記ミスなどがある場合はそれを考慮しておくと良い。
Twitter検索では、Advanced Search機能もあり、細かい条件を指定して検索することできる。複数の表記をOR条件として指定することで、このような表記ゆれも考慮しつつ、より効率良くブランドに関する情報を集めることが可能である。
Twitter検索はAPIが提供されていることも魅力の1つである。これをうまく利用することで、検索結果をウェブ解析ツールなどに取り込める。
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