居心地の良いカフェを各地に展開するスターバックスコーヒージャパン。同社が運営するFacebookやTwitterは、そんな店内の様子を写真や言葉で紹介する。ソーシャルメディア上でのユーザーとのやり取りや情報発信は「店頭でのお客様のやり取りそのまま」という同社の運営手法について、マーケティング・カテゴリー本部 WEB/CRMグループ グループマネージャーの長見明氏にお話を聞いた。
Twitterのアカウント自体は2010年の秋頃に取得していて、いつ始めようかと考えていた時でした。4月の新年度スタートや新製品の発表なども控え、そろそろかなと思っていたときに震災が起こり、プロモーションの一環というよりも会社のシステムに依存しない連絡システムを確保しなければとスタートを決めました。
まず社内で告知してスタッフをフォローしていきました。ひと段落したところで広く告知したんですが、その時点で5000フォロワーくらいいましたね。
当時、東北の店舗までは連絡がついても、従業員全員の無事が確認できるまでの手段がありませんでした。社内インフラで情報を伝達するには限界があった。状況が状況でしたので、Twitterアカウントを開始しようと決めてから実際の開設までは約3日間くらいだったと思います。
ただアカウントを取得した時点からオープンまでの約半年間で、数百フォロワーくらいついていてくれたんです。スターバックスというアカウント名のみで登録してくれた方たちです。そうしたファンのみなさまもいて、開始後ひと月で1万人以上にフォローされていたと思います。
当時はそれが最大の理由でした。ただそれ以前に、企業や消費者がブログなど通じて行っていた情報発信がTwitterに置き換えられている、という認識はもちろんあって、時代の流れ的にもソーシャルネットワークのアカウントはあるのが普通だろうと思っていました。
しかしどういった形で運用していくのが良いかは、難しい問題で、予算がつくだけではだめだろうと。ソーシャルメディアに必要なのは人手ですから、担当者を1人つけました。
そのほかのマーケティング業務と兼任です。現在、Facebook、Twitter、mixiと3つのソーシャルメディアを活用していますが、それらを1人の担当者が見ています。そのほか書き込みなどのモニタリングを外部の方にお願いしていて、問い合わせや書き込みに対する返信の優先順位などをつけていただいています。
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