モバイル検索にも競争が必要--NTTドコモ - (page 2)

インタビュー: 永井美智子(編集部)
文:井上真花(マイカ)
2006年08月21日 08時00分

--検索サービスで検索すると、最初にiモードサイトの検索結果が表示されるんですよね。

 はい。まず、iMenuにある検索ボックスにキーワードを入力します。最初にiモードサイト内の検索結果が表示され、それと同時にドコモと提携している検索サイトへのリンクが表示されます。この中から好きな検索サイトを選んでクリックすると、最初に入力したキーワードがそのまま各検索サイトに引き継がれ、一般サイトの検索ができるようになります。このキーワードを引き継ぐという機能が、今回あらたに開発され、追加された機能です。

--検索サイト10社は、並列に並べられるのでしょうか。

 並列ではありません。ユニークユーザーの多い順に並びます。ドコモではアクセスログが取得できるようになっているため、常にユーザーの動きを調べ、もっとも人気の高いサービスから順番に並べるようにします。こうしておけば、おのずと使いやすい検索サービスが上位にくるようになるはずです。PCサイトでの検索サービスと携帯電話での検索サービスでは、検索方法や検索結果の見せ方が違ってくると思います。おそらく、携帯電話との親和性をよく検討し、見せ方を工夫する検索サイトが上位に上がってくるようになるのではないでしょうか。

--この検索サービスによって一般サイトを使うユーザーが増えてくることが予想されますが、その影響でiモードの公式有料コンテンツからの売り上げが下がる懸念はありませんか。

 それは、あまり問題ではありません。もともとiMenuはコンテンツを配信する場ではなく、数多く存在するiモードサイトのインデックス的な役割を担っていました。よく「ドコモはクローズドだ」といわれますが、ソフトバンクがヤフー1社と組むことのほうこそクローズドです。これに対して、ドコモはどのコンテンツプロバイダに対してもオープンです。

 そもそもうちはオリジナルコンテンツをもっていないので、それほどコンテンツビジネスを意識してクローズドにする必要はないのです。むしろ、オープンにしてアクセスを増やすという方向が有効だと考えています。

 iMenuだけで満足しているユーザーはiMenuをじっくり使っていただければいいし、おもしろいものや好きなものを積極的に探したいというユーザーは、検索サービスを使って好きなものを見つけ、ブックマークしていただければよいと思います。もともとインターネットとは、そういったオープンな考え方のもとに広がったものだと思いますし、インターネットの発想から生まれたiモードも、同じようにオープンな環境のもとで広がっていくものだと考えています。

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--10月24日からスタートする番号ポータビリティについては、どう考えていますか。

 番号ポータビリティが始まっても、競争構造は変わらないと思います。大切なのは、今やっていることがきちんとやれているか、(端末やサービス、料金などの)パッケージ力は弱まっていないかということ。もちろんエリアの問題は重要だし、どの機能を伸ばしていくかということもキーになるでしょう。ドコモは「おサイフケータイ」を進めていますが、これを使っている人は、おサイフケータイ機能がついていない携帯電話には移行したくないと思います。要は、そういったサービスをきちんとやっていくということではないでしょうか。

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