インターネット広告市場の2006年と2007年

シード・プランニング2007年12月18日 14時18分

 今回は、2006年のインターネット広告市場の総括と、2007年直近の事業者動向について報告する。

 まず、2006年のインターネット広告市場の動向であるが、電通「日本の広告費」によると、2006年のインターネット広告費は3630億円で、成長率は+29.3%であったとしている。2005年の成長率+54.8%と比較すると落ち着いたものの、引き続き極めて高い成長を遂げている。

 シード・プランニングでは、2006年の市場規模結果をいくつかの要因に分けて以下のように推定した。要因は、以下の通りである。

○プラス要因
  • 他媒体広告費のインターネット広告費への振替が進行
  • 新しい業種がインターネット広告の利用を開始、幅広い業種でインターネット広告の利用がなされる
  • リスティング広告が2005年に引き続き高い成長を達成した
  • SNS、ブログサイトなどWeb 2.0メディアが成長、普及し、新たな広告市場を形成
  • インターネットCM、フラッシュバナー広告等のブランディング効果が見直され、ナショナルクライアントの出稿が拡大
  • 人材、住宅・不動産業等のインターネット広告との親和性の高い業種が広告出稿を大幅に拡大
○マイナス要因
  • 2006年半ば頃より、消費者金融を中心とした金融業の広告出稿抑制の影響を受ける。

 以上の要因からインターネット広告費業種別構成比において最も大きい割合を占める金融業の出稿抑制は影響を与えたものの、市場全体としてはそれを補う他業種からの出稿拡大により高い成長を遂げた。

 次に、事業者動向から見た2007年上半期の状況についてであるが、2007年の1-6月の総合広告代理店大手3社、及びネット専業広告代理店大手3社の売上げ動向を見ると、2006年とは異なるトレンドを見て取ることができる。

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