さらに、2016年頃には“韓国型アウトバーン”とも呼ばれている「スマートハイウェイ」が登場する。
スマートハイウェイの最終的な目的は、無事故・無渋滞だ。たとえ時速160kmで車を走らせても安全に走行でき、事故を避けられるような技術が適用される。
例えば路面にセンサーを埋め込んで、車線離脱や前の車との衝突を予防する技術や、走行環境を道路状況に合わせて最適化するための交通整備技術、道路システムと車両内システムとを連携し、運転者の体の状態や疲労度を自動的に感知する技術、車輪の騒音防止や排水を促進する舗装技術、道路・天気情報をリアルタイムでチェックできる、車と道路との無線通信技術など、実現すれば道路環境がかなり変わることが予想される。
実はこの計画は始まったばかりなので、具体的にどういった技術を使って、どこに建設するのか、という詳細部分はこれから詰めていく。
しかしさっそく誘致に動き出した自治体がある。韓国西南部にある全羅南道だ。2010年に「フォーミュラ1(F1)」が開催される予定の同自治体では「F1の宣伝効果のためにも、ぜひともスマートハイウェイの建設を」(全羅南道)と強力に主張している。とはいえ渋滞はおもに首都圏での問題なので、同自治体の思いがどこまで伝わるのかは未知数だ。
韓国は大変な車社会で、こと都市部においては渋滞や事故は慢性的な問題となっている。最近は車の進化も目覚しいが、それでも人の過失で事故が起こり、溢れる車を交通整備できずに渋滞も生じてしまう。こうした問題解決のためには、道路も変わらなければならない時代なのかもしれない。機能性道路の開発は、技術で渋滞や事故、違反や過失などをどこまでなくせるかへの挑戦ともいえる。
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