毎年いくつものITカンファレンスで話す人がいるが、聴衆をプレゼンテーションに引きつけておくのは難しいことだ。この記事では、プレゼンテーションを効果的に行うための、筆者が見つけたテクニックや、他の話者が使っている技術をいくつか紹介しよう。
これは筆者だけかも知れないが、プレゼンテーションを聞きに行っても、スライドショーが始まるとすぐに寝てしまう。勘違いしないで欲しいのだが、スライドはどうしてもある程度は必要だ。聴衆もそれを期待している。しかし、スライドだけに頼るのはよくないと筆者は思う。
筆者の経験では、スライドよりもデモの方が興味を引くものであり、自分のプレゼンテーションにはデモをできるだけ多く入れるようにしてきた。デモをすると、何か間違いが起きるのではないかと恐れている人もいるだろう。この問題に対する筆者の対策は、すべてのデモをあらかじめ録画しておくことだ。これなら、デモを完璧にすることができる。おまけに、あらかじめ録画したデモを使えば、余計な機材を持ち込まなくても済む。例えば、筆者が最近やったプレゼンテーションはExchange Server 2010のユニファイドメッセージングに関するものだった。もしデモが録画でなければ、筆者は何台かのExchangeのサーバと、電話スイッチを持ち込まなくてはならないところだった。
筆者の友人のPeter Bruzzeseは、自分の書いている本のマーケティング手段としてセッションを使っている。聴衆が眠くなってきた様子が見えると、Peterはプレゼンテーションを中断し、抽選で彼の新著を1冊配ることにしている。
筆者はこのテクニックを自分で使ったことはないが、Peterの場合は非常にうまくいっているようだ。もう1つの巧妙な工夫は、Peterが抽選チケットとして、出席者に名刺を出させていることだ。こうすることで、彼は後からそれらの名刺を調べ、誰がプレゼンテーションに出席していたかを知ることができる。
プレゼンテーションを景気づける必勝法の1つは、双方向性を高めることだ。筆者がカンファレンスで話すときには、必ず聴衆にカジュアルにやりたいと伝え、途中で聞きたいことがあれば、いつでも質問して欲しいと話すことにしている。その1時間の間(あるいは、プレゼンテーションが続くの間)は、筆者は聴衆のものであり、その間はできるだけ聴衆の要望に応えたいという意図を伝えたいのだ。
このテクニックは大抵うまくいく。過去に2度ほど、聴衆の中に筆者の信頼を落とそうという人物がいたことがあったが、これは例外的だ。聴衆はほとんどの場合、質問や心配に答えるために時間を取ろうとしている人に対しては、感謝しているように見える。
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