ウェビナー(ウェブ上で行うセミナー)というカンファレンス形態は柔軟性に富んだスタイルを提供できるため、対話型の会議やプレゼンテーション、ワークショップ、ブレーンストーミングにおいて参加者の注意を引きつけながら情報を提供するといった目的に適している。本記事では、こういったウェビナーを成功させるためのティップスを紹介する。
次のような状況を想像してみてほしい。あなたは1週間かけて大きな会議の準備をしてきた。この会議は、チームがデザインしてきた製品をアピールする最後のチャンスとなる。あなたは会社の全幹部が参加するその会議において、十分満足のいく結果を出さなければならないのだ。あなたは会議の数分前に、ウェビナーで使用するPCが置かれている自らのオフィスに入り、ドアを閉め、お気に入りのジャズのCDを(BGMとなる静かな音量で)再生し、デスクの下に置かれているウサちゃんスリッパにそっと足を滑り込ませる。その後、マウスを数回クリックし、ウェビナーという仮想世界に身を投じ、あなたとあなたのチームの創り出した素晴らしい成果物をアピールすることになるというわけだ。
ウェビナーはさまざまな業界で普及しつつあるものの、成功裏に終わったウェビナーというものに参加した経験のある人は、さほど多くないのではなかろうか?もちろん、基本的なプレゼンテーション技術を駆使することはできるだろう。また、自らの主張したい点について、だらだらと事実を並べ立てて説明し、参加者を退屈させるのも簡単だ。こういった場合、参加者たちはただその場に座っているだけであり、携帯電話で「Angry Birds」のようなゲームに熱中することになるかもしれない(彼らの手元を覗き込むことなどできないため、何をしているのかなんて分からないはずだ)。一方、早い段階から参加者たちをウェビナーに引き込み、そこから彼らが得られることを理解してもらうとともに、あなたが彼らに何を期待しているのかを伝えることもできるのだ。
ウェビナーの冒頭で、あなたがウェビナーというスタイルを選択した理由や、参加者たちが期待できる収穫について説明するのがよいだろう。また、「聞き手の参加」を求める部分についてもあらかじめ言及しておき、彼らに心の準備をしておいてもらうのもよいだろう。これにより、参加者たちは自らが参加することになった際に慌てなくても済むよう、心の準備をしたうえで、あなたの話に耳を傾けるようになるはずだ。
ウェビナーというスタイルをとることで、創造性をいかんなく発揮し、さまざまなかたちで聴衆にメッセージを届けることが可能になる。ビデオを見せたり、スケッチを描いてみせたり、素晴らしいプレゼンテーションを行ったり、ブレーンストーミングを行ったり、歌ったりするなど、プロジェクトや参加者に合わせて何でも行うことができるのである。ただ、参加者同士が話し合え、互いのメモやちょっとしたイラストを見せ合うことができるとはいうものの、誰が(なぜ)話しているのかを把握することが難しい場合もある。このため、ウェブカメラを使用する場合(つまり、発言者の姿がほかの参加者に見える場合)を除き、ウェビナーの冒頭で人物紹介を行い、発言する予定がある参加者の写真を見せ、簡単な自己紹介をしてもらう機会を設けておこう。こうすることで、聴衆は声を聴くだけで誰が話をしているのかが分かるようになるはずだ。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」