Microsoftは、最新のウェブサーバ「IIS Express」の初のパブリックベータ公開に向けて準備を進めている。
Microsoftの.NET開発プラットフォーム担当バイスプレジデントのScott Guthrie氏は米国時間6月28日付のブログで、IIS Expressについて説明している。それによると、Windowsに統合された「フルパワーのIISと『Microsoft ASP.NET Web Server』の操作性を組み合わせたようなもの」になるという。
Guthrie氏は、IIS Expressの初のパブリックベータ版の公開は間もなくとしているが、具体的な日程は明らかにしていない。Microsoftの他のExpress製品と同じような位置づけであれば、IIS Expressは無料となる。
IIS Expressは軽量(10メガバイト以下)で、「超高速」にインストールできる、とGuthrie氏。管理アカウントなしに「Visual Studio」のアプリケーションの運行とデバッグが行えるという。SSL、URL Rewrite、Media Supportなどの「IIS 7系のモジュール全て」を含む「完全なウェブサーバ機能セット」を備える、とも記している。フルバージョンのIISウェブサーバと「ASP.NET Development Server」と共にインストールできるとのことだ。
IIS Expressは、「Windows XP」以上で動作し、「Visual Studio 2010」と同2008と連携する。Microsoftは2010年後半、Visual Studio 2010と「Visual Web Developer 2010 Express」向けにパッチを配布する予定で、これにより開発者はビルトインのASP.NET Developer Serverの代わりにIIS Expressを自動ローンチして利用できるようになる、とGuthrie氏は述べている。将来は、Visual Studioにこの機能を組み込む計画だという。
独立コンサルタント兼ソフトウェア開発専門家のTed Neward氏はTwitterで、IIS Expressは「Tomcat.NET」だ、と形容している(Tomcatは、Apache Software Foudationが開発する人気の高いJavaウェブサーバ)。
「(Microsoftが)開発者の要求に答えて、開発者が瞬時にIISを設定できるようにすることで溝を埋めているということは、注目に値する」とウェブアプリケーションコンサルタントのDoug Rothbone氏はブログに記している。「わたしが知っている開発者の多くが、Visual Studioに組み込まれたウェブサーバを利用した開発で壁にぶつかっている。機能制限により、『Cassini』などの代替技術の選択を余儀なくされている」と同氏は報告している。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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