ウィルコムから1月28日に発売予定のスマートフォン「HYBRID W-ZERO3(WS027SH)」。今まではPHSの通信網を利用するW-SIMに対応していたが、新たに携帯電話で利用されているSIMにも対応。今回はNTTドコモのFOMA通信網を使ったHSPAも利用できる。これにより下り最大7.2Mbps、上り最大5.4Mbpsを実現している。
さらに、W-SIMとして「RX430AL」が利用できる。64QAM(64Quadrature Amplitude Modulation)をサポートした高度化通信規格「W-OAM typeG」により、通信速度が最大約400kbpsとなっている。
OSはWindows Mobile 6.5 Professional。CPUはMSM7200A(528MHz)、メモリは190Mバイト、ディスプレイは480×854ドットで約26万2000色。
通信機能が充実したHYBRID W-ZERO3。W-SIMとSIMの切り替えは、「接続」-「既存の接続を管理」で設定。W-SIMを使いたい場合は「CLUB AIR EDGE」を、SIMを使いたい場合は「CLUB AIR EDGE 3G」を利用する。プリインストールされているブラウザはInternet Explorer Mobileのみ。そこで、W-SIM(PHS)のW-OAMを利用した場合と、SIM(3.5G)を利用した場合の差を比べてみた。CNET Japanのトップページを「最新の情報に更新」した場合、W-SIMだと平均して約22.5秒、SIMだと約15.8秒。W-SIMだと何回測定しても20秒以上かかっていたところ、SIMだとすべて20秒以下に収まった。通信速度の差が確認できた。
ウィルコムでは、次世代高速データ通信「WILLCOM CORE XGP」を開始済みだ。W-SIMを使ったデータ通信について今後大幅に高速化しない可能性もある。ただし、現状のW-SIMでは、携帯電話事業者がサービスしている通信速度からみると見劣りすることは否めない。そこでXGPを搭載したW-ZERO3の登場まで、HSPAを活用したのかもしれない。実際、XGPやWiMAXのサービスが本格化するまでは、サービスエリアの広さの面でもHSPAは強力な武器になりそうだ。
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