PRADA phoneは2007年に米国で発売され、世界中で話題となったケータイだ。iPhoneのリリースより少し早く、iPhoneと同じように全面タッチパネルで黒いクールなケータイとして印象づけただけでなく、ファッションブランドの「PRADA」の名を冠していることも手伝って、おしゃれなユーザーに選ばれる端末となった。
今回日本に上陸したPRADA phoneは先代と同じ意匠を引き継ぎいだW-CDMAモデル。しかも世界に先駆けて日本で普及が進むHSDPA 7.2Mbpsの高速通信に対応するから、単なるブランドケータイではない。
これまでの日本のブランドケータイは、テレビのブランドを関したモデルが多かった。シャープのAQUOSケータイに始まり、ソニーのBRAVIA、東芝のREGZA、日立のWOOO、そしてパナソニックのVIERA。どれも液晶もしくはプラズマ大画面テレビの世界観を継承し、ワンセグを美しく見られるという機能性をアピールするためのブランドだった。
しかしPRADA phoneは違う。PRADAそのものが電化製品の機能を表すブランドではなく、生活に溶け込んでその人となりを表現するファッションのブランドなのだ。よりアイデンティティに近い文脈で語られるファッションブランドを関するケータイの登場は、ケータイが、ライフスタイルや自己表現性をより強く意識させる道具であることを再発見させてくれる。
あるいはファッションブランドが世界観を伝えるツールとして、ケータイが選ばれるようになった点もまた、感慨深いモノがあるのだ。
PRADAの世界観は、端末を見る前から強烈に伝わってくる。おサイフなどでおなじみの革のケースからして、PRADAらしい意匠。そこから少し顔を覗かせるシルバーのPRADAロゴの演出もまたニクい。
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