Webマーケティングガイドでは、インターネット調査会社のメディアインタラクティブと共同調査のもと、インターネット電話に関する調査を実施した。
前回の「インターネット電話に関する調査」ではインターネット電話の認知度や利用状況、実際にどんな人が通話しているのかを調べた。
今回の調査では、インターネット電話の利用による通話時間・通話料金の変化やインターネット電話無料サービスと通話無料サービスを比較した場合のニーズについて調査した。
≪調査結果サマリー≫
※IP電話とは:インターネットで利用されるパケット通信プロトコルのIPを利用して提供されるサービス。 ※インターネット電話とは:インターネットを利用した電話サービス。低価格(または無料)で電話サービスが提供されており、送話者・受話者共に通常の電話を利用できるタイプと、パソコンから通常の電話にかけるタイプ、パソコン同士の音声通信タイプなど、いくつかの種類がある。代表的なものとして、Skypeがある。
Q1では、前回の調査でインターネット電話を利用したことがあると回答した189人に対して、インターネット電話の利用により、1カ月当たりの通話時間と通話料金に変化があったかを尋ねた。
通話時間については、「変わらない」が55.0%と最も多く、次いで「やや増えた」が29.1%、「非常に増えた」が14.3%となった。 通話料金についても、「変わらない」が54.0%と最も多く、「やや減った」は18.5%と続く結果になった。
Q1から、通話時間が増加した(「非常に増えた」と「やや増えた」を合わせた数)と回答したユーザーは、43.4%と半数近くいるにもかかわらず、通話料金の増加は18.6%にとどまっている。 つまり、ユーザーは通話料の安いインターネット電話を上手く活用し、家族や友人とのコミュニケーションをとっていることが伺える。
一方、20%強のユーザーは通話料金が増えたと回答しており、安いからこそつい使いすぎてしまっているユーザーがいるのではないかと考えられる。
Q2-?では、携帯電話キャリア間の通話無料サービスとインターネット無料電話、どちらのサービスに魅力を感じるか尋ねた。
すると、「携帯電話キャリア間の通話無料サービス」は63.6%、「Skypeなどの無料のインターネット電話サービス」が36.4%という結果になった。
無料のインターネット電話サービスの割合が36%強にとどまっている理由として、相手がネット電話利用者ではなかったり、ネット環境がある所でなければ使えないといった物理的・現実的制約があるからではないかと考えられる。
今回は比較調査となるため、IP電話利用者を対象とした。 それでも携帯キャリア間の通話無料サービスが過半数を占めるところを見ると、この携帯電話大国でインターネット電話が普及するにはまだまだ時間がかかるといえるだろう。
これを性年代別で見たところ、20代男性でSkypeなどの無料インターネット電話サービスに対するニーズが最も高く、若年層のインターネット電話利用が目立つ結果になった。
各携帯キャリアが、家族間の通話無料キャンペーンをユーザーへ提供したり、イーモバイルが基本料を無料にするなど、サービスの無料化が進む中、Skype等の無料のインターネット電話サービスが苦しい立場に置かれているのは間違いない。 [参照:KDDIがau同士の家族間通話を24時間無料に、月額980円で無料通話分付きプランも(GIGAZINE)] [参照:イー・モバイル、音声サービスを開始。音声基本料無料で定額プランも(Broad Band Watch)]
インターネット電話が、日本の通信市場でシェアを伸ばしていくには、携帯電話には真似のできないような付加価値を提供していくことが必要だろう。
調査は、メディアインタラクティブが保有するリサーチ会員に対して行った調査となっております。
あくまでも指標となるものですので、参考データとしてご活用下さい。
業種や取り扱っている商品、またユーザーの属性によっても調査結果は大きく異なると考えられます。
より詳細な業界動向や、ターゲット層に合わせたリサーチにご興味をお持ちの方は、
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調査対象者 :IP電話を利用している20歳〜49歳の男女
サンプル数 :500
調査期間 :2008年3月11日〜2008年3月13日
調査方法 :インターネットリサーチ
調査機関 :メディアインタラクティブ
本調査結果の単純集計を無料でご提供させていただきます。
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