Webマーケティングガイドでは、インターネット調査会社のボーダーズと共同調査のもと、デジタルインセンティブに関する調査を行った。
前回のデジタルインセンティブに関する調査では、デジタルインセンティブ(コンテンツ)の利用経験やダウンロードしているコンテンツのジャンルについて尋ねた。
今回はデジタルインセンティブ(コンテンツ)を知ったきっかけや具体的にダウンロードしたコンテンツ名、さらにそれらのコンテンツをどの位の期間利用しているのかを尋ねた。
≪調査結果サマリー≫
今回の調査対象は、16歳〜49歳までのデジタルインセンティブ(ノベルティ)を利用したことのある男女500人。 男女比は50対50、年齢比も10代25%、20代25%、30代25%、40代25%の均等割り付けで行った。
Q1で、デジタルインセンティブ(コンテンツ)をどのようにして知ることが多いかそのきっかけを尋ねたところ、「サイトを見ていたら、何となく」が78.2%と最も多く、次いで「友人・知人」が18.2%、「ブログ」が12.0%と続く結果になった。
デジタルインセンティブとは、販売促進などのキャンペーンで壁紙や着メロなどが無料で提供されるサービスのことだが、ユーザーはそのキャンペーンが目的でサイトを訪れているというよりは、自分が興味を持っていた商品のサイトを訪れた際に、たまたまデジタルインセンティブの情報を入手したという傾向が強いと考えられる。
一方で、「友人・知人」や「ブログ」などのバイラルが要因となり、サービスを知ったユーザーも30%以上おり、魅力や面白みのある商品(コンテンツ)に対して、非常にアクティブであるユーザーの姿勢が伺える。
Q2では、今までデジタルインセンティブで得た商品(デジタルコンテンツ)で最も気に入っているものを具体的に尋ねた。
その結果、ネスレの壁紙やコカ・コーラのQooの壁紙、キリン生茶パンダの壁紙といったメーカー系アイテムから、外国の風景の壁紙といった広範囲に渡るジャンルの商品が挙げられた。
「覚えていない」や「特にない」といったユーザーが半数弱いるものの、NHK紅白歌合戦の審査員任命証やおしりかじりムシの着うたなど、話題性や流行のキャラクターを取り入れているユーザーも多くいると考えられる。
また今回挙げられた回答以外にも、ユニクロの「UNIQLOCK」は女性ダンサーが時報の音に合わせて踊る「CLOCK DANCE」を披露する様子と時計を交互に表示するブログパーツを公開し、世界的規模で話題を集めた。 [参照:「UNIQLOCK」ブログパーツ公開(IT media News)]
NINTENDOの「漢検DS」ではゲームのブログパーツを無料でユーザーへ配布し仮想体験させ、各県対抗にすることによって、15万人以上のユーザーへプロモーションを行うことに成功した。 [参照:漢検DSプレゼンツ都道府県対抗漢字バトル]
上記のような成功例からも、デジタルコンテンツは企業のネットキャンペーン成功のポイントに大きく関わっていると言えるだろう。
Q3では、デジタルコンテンツをダウンロードしたら、どの位の期間利用するかを尋ねたところ、「1カ月〜3カ月未満」が18.4%と最も多く、次いで「2週間〜1カ月未満」が11.2%と続く結果になった。
1カ月未満を合わせると29.0%と全体の約3分の1を占めており、これらの層はデジタルコンテンツに対して、非常にアクティブな層であると言えるだろう。
また「分からない」と回答したユーザーについては、デジタルコンテンツのジャンル毎にその利用期間が異なるため、選択肢を選ばなかったと考えられる。
Q2で最も気に入っているデジタルコンテンツで、スクリーンセーバーや壁紙などの回答が多い結果だったが、ユーザーにとって毎日の生活に不可欠となったPCや携帯電話に、企業が上記のようなデジタルコンテンツを提供していくことは、最もユーザーもより効果的に商品・サービス認知を与えられると言えるのではないだろうか。
現在、コンテンツ産業全体で見ても、インターネットや携帯電話などの新たなメディアで流通しているデジタルコンテンツの伸びは著しく、今後デジタルコンテンツ+αの商品をユーザーへ提供していけるかどうかが、ユーザー認知や満足度の高さにつながっていくと考えられる。 [参照:ネット流通のコンテンツが市場を拡大、デジタルコンテンツ白書2007(INTERNET Watch)]
本調査は、業界の全般的な調査となっております。
あくまでも指標となるものですので、参考データとしてご活用下さい。
業種や取り扱っている商品、またユーザーの属性によっても調査結果は大きく異なると考えられます。
より詳細な業界動向や、ターゲット層に合わせたリサーチにご興味をお持ちの方は、
リサーチアウトソーシングサービスをご活用ください。
サンプル数 :500
調査期間 :2008年1月11日〜2008年1月15日
調査方法 :インターネットリサーチ
調査機関 :ボーダーズ
対象者 :16歳〜49歳までのデジタルインセンティブを利用したことのある男女
割付 :男女50%の均等割付
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