Webマーケティングガイドでは、インターネット調査会社の株式会社 ボーダーズと共同調査のもと、インターネットセキュリティについて調査を行った。
今回の調査では、インターネット上で使われる仕組み“クッキー”について、どの程度のユーザーに知られているのか、またクッキーの削除経験について調査を行ったところ、クッキーを知っている人の中で62.5%もの人がクッキーを削除したことがあると答えた。
調査対象は、20歳以上のインターネットユーザー500人。 男女比は、50%ずつの均等割り付けを行った。 年齢比は、20代:19.6%、30代:41.6%、40代:24.2%、50代:11.0%、60歳以上:3.6%となった。
Q1では、インターネット上で使われる仕組みの【クッキー】を知っているか尋ねたところ、「なんとなく知っている」が58.8%、「よく知っている」が23.8%となり、この2つを合わせて“知っている”とすると、82.6%のユーザーがクッキーを知っているということになる。 設問では『“クッキー”とはウェブサイトの提供者が、ウェブブラウザを通じて訪問者のコンピュータに一時的にデータを書き込んで保存させるしくみ』と説明をしているものの、クッキーをという言葉が、インターネットユーザーには広く認知されている結果となった。
実際にクッキーを意識しているユーザーがどの程度いるのか、気になるところだ。
Q2では、Q1で「知っている」、「なんとなく知っている」と答えた413人に対し、【クッキー】を削除したことがあるか尋ねたところ、 「ある」と答えた方が62.5%と最も多く、「ない」と答えた22.0%の約3倍多い結果となった。
クッキーの削除経験があるユーザーが、想定値よりも多い結果となった。 クッキー削除経験者全員が、クッキーの削除方法を知っているというのは疑問だが、たとえばIDとパスワードを入力する際に勝手に入力されないよう、毎度確認するように設定しているかもしれない。 もしくは、インターネットの履歴を削除したことで、クッキーを削除した経験と思っているユーザーもいるのかもしれないと考えられる。
Q3では、回答者対象を全員とし、次のようにさらに詳しい説明文をつけた設問とした。 『“クッキー”とはインターネットにアクセスしたときの情報が保存される仕組みです。メリットとしては、1回IDやパスワードを入力したものを保存してくれる為、IDやパスワードを再度入力する手間が省けます。デメリットとしては、クッキー情報が悪意ある人に不正取得された場合あなたの行動履歴がバレてしまうことがあります。』 そこで、【クッキー】の存在をどのように思うか尋ねたところ、「便利」と回答したユーザーが、54.0%次いで「怖い」と回答したユーザーが28.8%となった。ポジティブな選択肢が「便利」という1つだけだったにもかかわらず、54.0%と過半数を超える結果となった。
Q2でクッキーの削除経験がある人が多いにもかかわらず、Q3でこのような回答結果になったことから、継続的にクッキーを削除しているユーザーは少ないのではないかと考えられる。
Q4では、さらに【クッキー】を今後削除しようと思うかについて尋ねたところ、「恐らく削除しないと思う」が45.8%、次いで「恐らく削除すると思う」42.4%となり、今後のクッキーについて削除意向があるユーザーとないユーザーがほぼ二分する結果となった。
クッキーの良し悪しはユーザーにとって大きく異なることがわかる。
インターネット上でIDやパスワードを入力する機会が多くなり、またさまざまな情報をやり取りする機会が多くなる一方で、セキュリティの問題は年々深刻化している。 便利と引き換えに安全を犠牲しているのかもしれないが、一度味わってしまった便利さには勝てないのかもしれない。
対面サービスではないインターネットだけに、情報セキュリティがしっかり整った企業、またそれらをユーザーに伝えていける企業が、ユーザーの信頼を勝ちとることができるのかもしれない。
本調査は、業界の全般的な調査となっております。 あくまでも指標となるものですので、参考データとしてご活用下さい。 業種や取り扱っている商品、またユーザーの属性によっても調査結果は大きく異なると考えられます。 より詳細な業界動向や、ターゲット層に合わせたリサーチにご興味をお持ちの方は、 リサーチアウトソーシングサービスをご活用ください。
サンプル数 :500
調査期間 :2007年07月31日〜2007年08月2日
調査方法 :インターネットリサーチ
調査機関 :株式会社 ボーダーズ
対象者 :20歳以上の男女
本調査結果の単純集計を無料でご提供させていただきます。
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