Webマーケティングガイドでは、不動産に関する調査を企画し、株式会社エルゴ・ブレインズが運営するターゲットリサーチのリサーチパネルに対してインターネット調査を行った。
今回の調査では、以前にWebマーケティングガイドで調査した住宅の購入経験者に関する調査(上)と住宅購入経験者に関する調査(中)を踏まえ、住宅の購入経験者が購入をする際に参考にした情報が何であるかを調べた。
その結果、多くのユーザーは物件のWebサイトや比較サイトでの情報をあまり参考にしていないことが分かった。
今回の調査対象は、自分名義の持ち家を持つ30代〜50代男女のインターネットユーザー300人。 年齢比は30代、40代、50代それぞれ100人ずつの均等割り付けを行った。
Q1では、住宅を購入する際に物件のWebサイトや比較サイトなど、Webサイトのデータを参考にするかを尋ねたところ、「参考にしなかった」が72.0%と最も多く、次いで「3,4サイト」が12.3%、「1,2サイト」が6.7%と続く結果となった。
注目すべき点として、住宅購入者に関しては住宅を購入する際に、Webサイトから情報を参考にしないユーザーが72.0%を占めるということで、これは以前調査した住宅の購入経験者に関する調査(上)の中で、住宅を購入しようと思った際に最も参考にした情報元として「家族や親族」「住宅展示場」からの情報を参考にしていることから、前回の調査と呼応する結果になった。
また、参考にするWebサイトが5サイト以上あると回答したユーザーはわずか6.3%にとどまっており、このことからも住宅購入の決定要因としては、現状では、Webサイトからの情報に頼っていない、言い換えると満足していないと言えるのではないだろうか。
Q2では、Webサイトを参考に資料請求する場合、どのようなところに魅かれて資料請求をするのか尋ねた。
すると、「資料請求をする際には、Webサイトを参考にしなかった」が59.3%と圧倒的に多く、次いで「資料請求しなかった」が23.7%と続いた。
その他の回答結果を見てみると、「信頼性がある」が14.7%、「情報が満載」が11.3%と、Webサイトのキャッチコピーに魅かれて資料を請求するというよりも、サイトの中身や内容が重視されていることが伺える。
Q3では、Q2で「資料を請求しなかった」または「Webサイトを参考にしなかった」と回答したユーザー以外の63人に住宅情報Webサイトの内容と資料請求の内容に対して、どのように感じたかを尋ねた。
すると、「どちらにも満足した」が41.3%と最も多く、次いで「どちらにも不満だった」が23.8%と続く結果となった。
どちらか一方にでも不満を持ったユーザーを合わせると58.7%おり、Webサイトもしくは資料内容で、多くのユーザーニーズにマッチした情報を掲載していく必要があると考えられる。
今回の調査結果を踏まえると、現状ではWebサイト内容と資料請求の内容に満足していないユーザーが少なからずいると考えられるため、ユーザーへの情報提供の内容やその見せ方を工夫することが、今後の需要を確保すると言えるだろう。
バブル崩壊以降15年連続で下落していた不動産市場も、近年は不動産の証券化や投資化により、明るい兆しを見せるようになってきた。 更にその伸びを高めるためには、Webサイトでは口コミやよりリアルな体験をさせる仕組みなどの工夫や資料でのユーザーニーズを反映した情報が不動産業界には不可欠となっていくと考えられる。 (参照:不動産市場の活性化[国土交通省])
今回の調査は、業界の全般的な調査となっております。 あくまでも指標となるものですので、参考データとしてご活用下さい。 業界やそれぞれのシチュエーションに合ったリサーチにご興味をお持ちの方は、 お気軽にお問合わせください。
サンプル数 :300
調査期間 :2007年05月15日(火) 〜 2007年05月17日(木)
調査方法 :インターネットリサーチ
調査機関 :ターゲットリサーチ
対象者 :30歳〜59歳の男女
対象条件 :自分の名義で持ち家を持つ人
本調査結果の単純集計を無料でご提供させていただきます。
アンケート回収データ・クロス集計サービス・レポートは有料にてご購入いただけます。調査や有料サービスをご検討の方はお気軽にお問合わせください。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス