自動車保険の不払い問題を受け、大手損保会社は複雑な自動車保険の特約を削減する方向にある。そんな中、ドライバーはどこまで自動車保険について理解しているのだろうか。そこで今回のテーマは「自動車保険に関する意識調査」。
今回の調査は2月22日〜2月26日で行い、ご自身名義の自動車所有かつ任意保険に加入している1419 人の男女(20歳代8.0%、30歳代27.5%、40歳代30.8%、50歳代19.9%、60歳代以上13.9%)から回答を得た。
まず、自動車保険にどのくらいの金額をかけているのか。自動車保険以外にどのような保険に加入しているか聞いたところ、生命保険が76.6%と最も多かった。次いで、医療保険、火災保険が多く5割を超えていた。これを年代別にみると、家庭を築いたり、自宅を購入する人が増える30代、40代では生命保険、医療保険の他に、火災保険や地震保険など住宅に関わる保険が増加している。また、自動車保険に支払っている金額が保険料総額のうちどの程度を占めるか聞いたところ、20%未満と答えた人が39.3%、20%以上40%未満と答えた人が34.6%おり、自動車保険はさまざまある保険の中である程度の割合を占めていることがわかる。
ドライバーは、ある程度の金額を支払っている自動車保険に対し、少しでも安くしようと努力しているはずである。それでは、どのようなところで情報収集しているのであろうか。最も多かったのが、知人からの口コミで32.8%、次いで多いのがウェブサイトの28.9%となり、身近なところで情報収集をしていることがわかる。ウェブサイトでどのような情報を調べているかという質問に対しては、価格、保険の種類・内容と答える人が多かった一方で、特約の種類・内容、保険会社の格付けを調べる人は少なかった。
自動車保険に加入している人にどのような特約をつけているか聞いたところ、家族限定特約、人身傷害保補償特約をつけている人が多かった。それでは、自動車保険の特約についてどの程度理解しているのだろう。約7割の人が理解している一方で、理解していない人が約3割いることがわかった。特約について情報収集する人が少ないことからも特約に対して、ドライバーが理解するには説明が必要であることがわかる。
現在、さまざまなウェブサイトが存在する価格比較サイトであるが、ウェブサイトで情報収集する人のうち約8割はこのようなウェブサイトを利用していることがわかった。価格を調べる際に、価格以外の情報も入手できる便利さがドライバーに受け入れられているのだろう。
最後に、たくさんある自動車保険の価格比較サイトのうち、どのようなウェブサイトを利用しているのか。利用したことがある価格比較サイトを聞いたところ、「インズウェブ」が最も多く、43.7%の人が利用している。次いで「価格.com」、「保険スクエアbang!」となっている。
以上のことから、ドライバーは自動車保険を少しでも安くしようと価格を中心に知人からの口コミやウェブサイトで情報収集をする一方で、特約など少し複雑なことに関してはあまり調べていない現状がうかがえる。今後、わかりやすい商品の販売や保険を販売する人による適切なアドバイスや説明責任の徹底が一層求められるのではないか。
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