携帯電話やスマートフォンなどモバイルでのGPS機能が進化する中、カーナビとしての利用も注目されている。そこで今回のテーマは「カーナビとモバイルナビの利用意向調査」。
今回の調査は12月17日〜12月20日で行い、自動車を保有している1129人の男女(20歳代9.5%、30歳代29.2%、40歳代28.0%、50歳代19.7%、60歳代以上13.6%)から回答を得た。
まず、現在所有している自動車にカーナビをつけているか尋ねたところ、55.3%の人がつけていると答えた。それでは、どのようなカーナビを利用している人が多いのだろうか。55.6%の人は自動車メーカー純正のものを利用していることがわかった。ボタンひとつでオペレーターにつながったり、会員制サイトがあるなど便利なカーナビが存在するが、日産やホンダ純正のカーナビ利用者では、そのような機能がないカーナビを利用している人が多いことがわかった。また、自動車メーカー以外のものではパナソニック製のものが最も人気があった。
カーナビの会員制のサイトでは、新しい地図情報やほかのドライバーの口コミ情報を入手できるなどいろいろなサービスを提供しているが、現在、会員制サイトを利用したことがあるのは約1割に留まり、会員制のサイトを利用できるカーナビをつけているものの利用している人は少ない現状がうかがえる。
携帯電話やスマートフォンなどモバイルでのGPSサービスが充実する中、これをカーナビ代わりに利用する人はどのくらいいるのか。まず、今までに、モバイルのナビゲーションサービスを利用したことがあるか尋ねたところ、ドライブ中に利用したことがある人は12.1%いることがわかった。
また今後、ドライブ中に目的地への道順が分からない場合、どのようなものを利用したいか尋ねた。カーナビを利用すると回答した人のうち、オペレーターによるサービスや会員制サイトを利用できるカーナビのほうが、そのようなサービスがないものと比べ、約10ポイント高かった。このことから、カーナビをつける場合、より情報量が多かったり、手間を省けるものがいいという消費者心理がうかがえる。一方で、モバイルの利用については、16.9%の人が利用したいと答えている。
これをカーナビを現在つけている人、つけていない人別にみると、現在、カーナビをつけている人ではメーカー純正でオペレーターによるサービスや会員制サイトがあるものの利用意向が最も高く3割を超えている。また、モバイルを利用したいと答える人も13.1%いることから、現在カーナビをつけている人でも道案内の機能を中心に求めている人はモバイルでの代替でもいい思っていることがうかがえる。
それでは、現在カーナビをつけていない人はどうか。オペレーターによるサービスや会員制サービスがある便利なものがいいという機能を追求する人がそのような機能がないものと比べると約10ポイント高くなっている。また、持ち運びができ、ほかの用途としても利用できるのでカーナビとしての機能は道案内中心でいいというポータブルナビ、モバイルを希望する人もそれぞれ2割を超えていた。現在カーナビをつけている人と比べると、ポータブルナビ、モバイルを利用したいと答える人の割合が多いことがわかった。
以上のことから、今後のカーナビ利用は現地の情報や口コミ情報を求めたり、オペレーターを利用することで効率的に欲しい情報を獲得したいという人が増加することが予想される。また、道案内としての利用を希望する人にとっては、モバイルのナビゲーション機能の利用が期待される。今後も、どんどん進化するカーナビのサービス開発とモバイルのGPS機能の発展はターゲットを絞った戦略が必要となるだろう。
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