今回のテーマは「オンライン映像配信サービスに関する調査」。
DVDやビデオのレンタルが宅配で可能になったり、オンラインによる映像の視聴が可能になったりと、映像鑑賞におけるサービスが多様化する中、求められているサービスはどのようなものかを調査した。
今回の調査は7月6日〜7月10日で行い、全国のインターネットを利用する1066人の男女(20歳代24.4%、30歳代24.9%、40歳代25.4%、50歳代22.6%、60歳代以上2.7%)から回答を得た。
これまでにDVDやビデオのレンタルサービスを利用したことがあるかどうかを尋ねたところ、宅配サービスも含めると約9割の人がレンタルサービスを利用したことがあると回答し、このようなサービスが一般化していることが明らかになった。レンタルする映像ジャンルについては、最も多いのが映画、次にアニメ、ドラマという順になっている。
また、レンタルした映像をどのような端末で鑑賞することが多いかという問いには、約8割の人がTVと答えた。また、鑑賞するジャンルを問わず、レンタルした映像を1人で鑑賞すると回答する人が多く、年齢や性別に関係なく「1人の時間を楽しむ」ためにレンタルサービスが利用されていることが明らかになった。
一方、現在広がりつつあるオンラインによる映像配信サービスの利用状況はどうなっているのだろうか。
現時点で3人に1人は、今までにオンライン映像配信サービスを利用したことがあると回答している。まだ利用したことがないと回答した人にその理由を尋ねたところ、「料金の高さ」や「手続きの煩雑さ」のほかに「使える端末が限定される」と答える人が多かった。しかし、任天堂のWiiなどを利用してTV画面で手軽にインターネットを利用したり、携帯電話などのモバイル端末で映像鑑賞をするという方法が広がりつつあることを考えると、今後オンライン映像配信サービスの利用意向は増加すると考えられる。
映像鑑賞方法の選択肢が広がりつつある中で、今後利用したいサービスを尋ねたところ、DVDをレンタルし、TVで鑑賞するというスタイルに依然として根強い人気があった。一方、オンライン映像配信を利用した鑑賞方法にも少なからず利用意向が伺える。
例えば、PCの利用を見てみると、今まで店舗や宅配でレンタルしたDVDやビデオを主にPCで鑑賞していた人は約15%であったが、今後オンライン映像配信サービスをPCで利用してみたいと答えた人は30%近くにのぼった。
また、どの端末を利用してどのような映像を鑑賞したいかについて尋ねたところ、PC、TVなどの室内で利用する端末とiPodや携帯電話など持ち運びができる端末によって人気があるジャンルに違いがあることがわかった。
室内で利用する端末では、圧倒的に映画の利用意向が高い。次いで、アニメ、ドラマが続いている。
一方、持ち運びのできる端末では、必ずしも映画の鑑賞に偏らない。今後iPodなどのポータブルプレイヤーでオンライン映像配信サービスを利用したいと回答した人の中では、音楽ビデオを鑑賞したいと答える人が6割近くにのぼる。従来、iPodなどのポータブルプレイヤーは音楽プレイヤーとして利用されることが多いことからこのような結果となったと考えられる。また、今後オンライン映像配信サービスを携帯電話で利用したいと答えた人は、映画、音楽ビデオのほかにアニメやドラマ、バラエティーといったジャンルにも鑑賞意向がある。
また、映像鑑賞を誰と一緒に楽しみたいか尋ねたところ、PC、TVの両端末ともに、DVDよりもオンラインビデオの方が1人で鑑賞したいという意向が高いことが明らかになった。
以上の結果から、大画面で映画を鑑賞したいという傾向は引き続き見られるものの、モバイル端末への期待も含め、1人で映像を楽しむためのより便利な選択肢が求められているようだ。多様化する個人の嗜好にあわせ、モバイル端末でさまざまなジャンルの映像鑑賞が可能になることが、オンライン映像配信の普及の鍵となりそうだ。
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