今回のテーマは「デジタルデータの保管方法と外部保管サービスの利用意向に関する調査」。
家庭内にはデジタルカメラの画像やビデオ映像、音声ファイルなど、保管されるデジタルデータがますます増えている中、デジタルデータの保管方法やWEBを使った外部保管サービスの利用意向を調査した。
今回の調査は6月1日〜6月3日で行い、全国のPCを保有する1074人の男女(20歳代24.39%、30歳代25.05%、40歳代25.14%、50歳代19.09%、60歳代以上6.33%)から回答を得た。
自宅で保存しているデジタルデータの種類について尋ねたところ、デジカメ等で撮影した写真の画像データを保有している人が最も多く、特に20代ではその割合が約9割に上っている。続いて、ドキュメントデータや音楽データが多くなっているが、映像データについても約5割の人が保存しており、デジタルデータが広く普及していることが伺える結果となった。
増加傾向にあるデジタルデータをどこに保存しているのか。保存場所について尋ねたところ、ドキュメントデータはほとんどの人がPCに保存しているのに対し、写真、映像、音楽データは、PC以外の記憶媒体に分散して管理する人が約2割にのぼることが明らかになった。またバックアップについても、一部のデータしかとっていない人が多く、データ保全が徹底されていない現実が明らかになった。
現在の保管方法について不便を感じるか尋ねたところ、約4割の人がなんらかの不便さを感じており、その理由については、「PCの容量を消費する」ことが最大で、全体の半数以上に上っている。
昨今のデジタルデータの増加を考えると、今後もこのような不便さを感じる人は増加していくことが想定される。
そうしたなかで、外部のサーバーにデータを保管し、ウェブ経由でデータを利用するサービス(その保管したデジタルデータを第三者に公開できるなどの機能もある)が展開されているが、このようなサービスを知っている人は半数を下回り、まだまだ認知されているとはいえない状況にある。また、これを男女別でみてみると、男性では約6割の人が知っているのに対し、女性では4割弱の人しか認知していない。
今後の利用意向については、男性は3割以上が利用したいと答えているのに対し、女性は「わからない」と答えている人が約6割おり、利用が増えるにはサービスの認知向上が不可欠であると考えられる。年代別にみてみると、年齢が若いほど利用意向が高くなっており、デジタルデータの利用が日常的になっている層にとっては、デジタルデータの外部保管サービスはニーズにフィットしているといえるだろう。
では外部保管サービスのメリットをどう感じているのか。サービスを利用したいと答えた人にその理由を尋ねたところ、「PCの容量を消費しないから」が最も多く、次いで、 「いつでもアクセスできるから」「バックアップとして利用できるから」という結果となった。
今後、映像、音楽など容量の大きいデジタルデータの普及が加速することが予想される中、個人のデジタルデータ保管についても若年層を中心にWeb 2.0的なサービスが広がることになるのか、注目されるところである。
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