SIMロック解除--実現で何が変わる?

2010年3月29日 15時20分

 総務省が携帯電話のSIMロック解除を検討しています。4月2日には携帯電話事業者や端末メーカー、消費者団体らを招き、公開ヒアリングを開催する予定です。

 日本では携帯電話の端末を特定の通信会社でしか使えないように制限(SIMロック)されています。一方、海外ではSIMカードを差し替えるだけで通信会社を問わず携帯電話の端末が使えるのが一般的で、日本国内でも市場競争活性化などの観点から解除を望む声が高まっています。

 2010年末から発売される次世代携帯電話の端末を対象とし、法制化による義務付けも検討するという報道もあります。SIMロック解除が実現するとキャリア、メーカー、消費者、そして携帯電話業界にどのような変化が起きるのでしょうか。


  • 楠正憲
    楠正憲さん (ブロガー・国際大学GLOCOM 客員研究員)
    スマートフォンを海外に持ち込んだ場合に法外に高い国内キャリアのデータ・ローミングではなく、海外のSIMカードを使って現実的な価格で通信できる。
    端末ベンダーがキャリアから独立して網機能に依存しない端末を企画するようになり、優れた端末であれば輸出の機会が増えるのではないか。
    製品の転売価値が上がるため、盗難や割賦踏み倒しのリスクが高まる。場合によっては盗難防止策など新たなセキュリティ対策が必要となるのではないか。
    消費者は端末の魅力と網の魅力(通信速度・エリア)を別々に評価し自由に組み合わせられるようになる。そうなることで各レイヤーでの競争が活性化されることが期待される。
    2010-03-29 15:36:43

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