Fusion Garageは5月21日、タブレット端末「joojoo」の国内販売を開始した。Fusion Garageのオンラインストアにて4万4999円で提供する。出荷は6月1日から。
joojooは12.1インチのワイドスクリーンディスプレイを採用したマルチタッチ対応のタブレット端末。プロセッサにはIntel Atom N270を、グラフィックチップにはNVIDIA IONを採用する。4GバイトのSSDを備え、メモリは1Gバイト。
1.3Mピクセルのカメラやスピーカー、USBポート1口を備え、Wi-FiとBluetoothの利用が可能。バッテリは取り外し不可の内蔵型で、Wi-Fi接続時で最大5時間の連続利用ができる。サイズは高さ0.5〜1.8cm×幅32.5cm×奥行き19.8cm、重量は1.1kg。
OSはLinuxをベースに独自開発したものを採用しており、電源オフの状態から9秒で起動できるのも大きな特徴。ブラウザベースのOSとなるため、Google Docsなどのウェブアプリケーションは利用できるものの、iPhoneやiPadのように独自のアプリケーションをローカルに持つことはできない。マルチタスクやFlashに対応するほか、HD画質のビデオも再生できる。
入力にはソフトウェアキーボードを利用する。ソフトウェアキーボードは、片手用、両手用の2種類のキーピッチを用意する。日本語入力には未対応だが、6月1日の出荷までにソフトウェアアップデートで対応する予定だという。
同日開催された発表会で、Fusion Garage Founder & CEOのChandrasekar Rathakrishnan氏は、「これまでどのような電子機器もネットに特化して設計されていなかった」とコメント。また、製品名の語源である「juju」という言葉が西アフリカで「魔法の力を秘めたもの」という意味があると紹介して、「ユーザーに“魔法”を提供する」とした。
Fusion Garageはjoojooを2009年12月に発表し、2010年3月に米国で、4月には欧州でそれぞれ販売を開始した。現時点での販売台数は明らかにしていないが、「非常に満足している状態」(Rathakrishnan氏)とした。
前述の通り、現時点で日本語入力はできないが、Rathakrishnan氏は「(日本語対応は)非常に重要だと理解している」とコメントし、対応を急ぐ姿勢を見せる。販売は現在オンラインストア限定だが、すでに複数の小売店とも調整をしているという。
製品に不備があった場合などに備えて、「パーソナルコンシェルジュサービス」も設置する。修理時の製品回収や代用品貸与については同社がコストを負担するという。また、今後は3G対応版の提供も検討中とのことで、通信事業との話し合いも進めているとした。
タブレット端末と言えば、AppleのiPadが国内発売を5月28日に控えている。Rathakrishnan氏はjoojooの強みについて、「大きなスクリーンや外部入力、HD動画の対応などもあるが、一番重要なのはフルでインターネットをサポートしており、オープンであること」と語った。
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