ラスベガス発--Plastic Logicは米国時間1月7日、電子書籍端末「Que」の正式版を披露した。ただしそのスリムな本体とは裏腹に、価格はかなり高い。
同端末は予想されていたとおり、フルスクリーンの電子書籍端末で、タッチスクリーンと、文書や書籍の中を素早く移動するためのインターフェースが搭載されている。目新しいのはそのスマートな形状であり、ボタンが1つもないのが特徴である。ページ間を移動するにはスワイピングを用いるなど、完全にタッチインターフェースに対するジェスチャーによって操作する。
Plastic Logicは、Wi-Fiと11.6インチディスプレイ搭載の4GBモデルを649ドルで販売する予定である。メモリ容量が2倍で、Wi-Fiに加えて3Gも搭載するモデルは799ドル。発売は2010年4月の予定である。
同社の最高経営責任者(CEO)であるRichard Archuleta氏は当地で、「Plastic Logicでは、紙文書の利点はそのままに、そのすべての欠点を取り除いたものを提供することを目標としている」と述べた。
同端末では、「Microsoft Outlook」の電子メールやカレンダーなどのデータにアクセスすることもできる。目標は、電子書籍端末をもう1つ作成することではなく、一般的なビジネスマンのかばんを占有する紙文書の代替品となることであると、Archuleta氏は述べた。
7日がQueの正式発表日となったが、Plastic Logicは2007年のDemoにおける初披露以来、同端末のプロトタイプをもう数年間披露してきた。Barnes & Nobleなど、さまざまな企業との提携関係も発表している。
同端末は当初、2009年発売予定であったが、遅れが生じてしまい、競合製品が先に市場に出回ることとなった。時間をかけて設計を改良してきたと、Archuleta氏は述べた。
「今回披露する製品は洗練されている」と同氏は述べた。
今回の発表を聞こうと、約150人の報道陣がPlastic Logicのブースに集まった。
Archuleta氏は2009年10月のインタービューにおいて、遅れによってQueが多くの競合製品の中に埋もれてしまうという心配はしていないと述べていた。
「それについてはまったく心配していない。われわれの電子書籍端末は、まったく異なるものだからだ」とArchuleta氏は10月に述べていた。「われわれの製品に近い取り組みさえも、目にしたことがない」(Archuleta氏)
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。原文へ
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