Merakiは米国時間8月18日、同社として初の北米地域におけるWi-Fi利用事情の調査リポート「Wireless Census」を発表した。劇的な変化が示されてはいるものの、それほど驚くべきではない調査結果が明らかにされている。基本的にはワイヤレス通信に対応したデバイスの急増傾向が続く中で、Apple製のモバイル通信機器が最も大きく伸びてきている。
Wireless Censusでは、2008年6月2日と2009年6月1日の2日間、北米でMerakiが提供しているWi-Fiアクセスポイントの中から1万カ所をランダムに抽出して、24時間単位でのアクセス状況などが調査された。各24時間の調査対象期間中にアクセスポイントへの接続リクエストが検出された異なるクライアントデバイスの総数が計測されている。同調査は、マクロレベルのトラフィックおよびエンドユーザーのデバイスの傾向を探る目的で実施された。
詳細な調査結果を紹介すると、ノートPCやハンドヘルドデバイスなどで検出された各モバイル機器の総数は、2008年に約14万9000台だったものの、2009年には41%増となる約21万1000台を超えるまでに増加した。
とりわけApple製のデバイスが、この増加の大きな要因となっている。AppleのWi-Fi対応製品の検出数は、2008年には全体の14%に過ぎなかったものの、2009年には32%を占めるに至ったことが示されている。また、今回の調査では、AppleのノートPC、iPhone、iPodの人気が高まっており、わずか1年間で221%もの増加を記録したことが伝えられている。
Apple以外の製品でも、他の大手ベンダーが提供するWi-Fi対応ハンドヘルドデバイスの増加が続いている。たとえば、2008年から2009年の調査対象期間中に、BlackBerryシリーズのスマートフォンでよく知られるResearch In Motion(RIM)製のデバイスは、北米で419%もの増加を記録し、NokiaのWi-Fi対応製品も114%の増加となっている。
2008年の調査時点では、RIM製のデバイスが全体に占める割合は2%に過ぎなかったものの、2009年には8%まで劇的に増加している。Nokia製のデバイスの割合も、2008年の1%から2009年の2%にまで増加したことが発表されている。
このようにワイヤレス通信に対応したデバイスの数や種類が変化することは、あらかじめ予想されているトレンドでもあった。ここ数年の間、Wi-Fi対応のスマートフォンの発表は増加の一途をたどっており、ますます多くのウェブサービスがモバイルユーザー向けに対応を進めている。
個人的には24時間という単位よりも一層長いスパンで調査を実施してほしかったと感じてはいるものの、この調査で明らかになったトレンドは正確に思えるし、確かに筆者のインターネットへのアクセススタイルとも合致している。デスクトップPCの前に座りながら原稿を書く以外の時間では、筆者は、ほとんどすべてのインターネットアクセスをiPhoneに依存するようになってきているというのが現状である。
読者の皆さまはいかがだろうか?携帯電話からインターネットへアクセスする頻度はどれくらいだろうか?
この記事は海外CBS Interactive発の記事をシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。 原文へ
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス