ソニーは現地時間8月18日、「Gamescom Expo」の開幕に先立ってドイツのケルンで行われた記者会見で、数多くのうわさが飛び交ってきた新型PS3を正式に発表し、よりお手頃な価格を望む消費者に応えて299ドルという価格をアナウンスした。
ソニー・コンピュータエンタテインメント(SCE)の最高経営責任者(CEO)である平井一夫氏は、壇上で今回の発表を行い、「PLAYSTATION 3」(PS3)に「新たなモデルが加わる」ことを明らかにした。
新型PS3は北米で9月1日より店頭販売が開始される予定で、価格は299ドル(他の地域での価格は299ユーロまたは2万9980円)となる。平井氏は、新型PS3について、従来の「古い」PS3と同等の機能を備えるものの、サイズは33%小型化され、36%の軽量化が図られており、搭載されるHDDの容量は120Gバイトとなっていると述べた。
ソニーは、新型PS3の新たなフォームファクタを実現するために、内部の設計構造が「メインの半導体や電源供給ユニットから冷却機構に至るまで」完全に再設計が行われたと示唆している。新型PS3は、新しい45ナノメートル(nm)のCellプロセッサで稼動しており、現行のPS3で採用されている60nmのプロセッサと同じ動作速度ではあるものの、より小型化と省電力化が達成された。ソニー関係者の話では、新型PS3の消費電力は3分の2に削減され、重要な点として「ファンからの騒音低減につながっている」という。
また、ソニーは、以前からうわさされていたとおり、PS3のロゴデザインを刷新した。さらに、PS3のブランド名を「PLAYSTATION 3」から「PlayStation 3」に変更している。
現行の80Gバイトおよび160Gバイトのモデルと同様に、120Gバイトの新型PS3は、無線LAN機能と2個のUSBポートが搭載されている(しかしながら、残念な点としては、赤外線通信機能の追加は見送られている)。また、新型PS3のHDDは、「より簡単にアクセスできるように」本体側面から前面へと搭載位置が変わり、製品保証の範囲内でHDDの交換やアップグレードを行えるようになった(ただネジを外すだけで容易にHDDの着脱が可能となる)。新型PS3に足りない機能を1つ挙げるとすれば、Linuxなど、別のOSをインストールすることができなくなっている。ソニーは、新型PS3でこの機能の搭載を見送った。
また、これまでのPS3ならば、標準で本体を縦にでも横にでも配置可能だった。一方、新型PS3の場合、購入時点では横置きにしか対応しておらず、24ドルの専用スタンドで縦置きに対応する。
新型PS3の発売に当たって、ソニーはファームウェアを3.0にアップグレードし、80Gバイトおよび160Gバイトのモデルを299ドルと399ドルに値下げして売り切る方針も打ち出されている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事をシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。 原文へ
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