ワシントン州レドモンド発--「Project Natal」に見られるようなジェスチャー認識技術は、ゲームにも有用だが、MicrosoftのCraig Mundie氏は、これがオフィスをどのように変えるのかを示した。
Microsoftの最高研究戦略責任者(CRSO)である同氏は、デモの中で、未来のデスクトップコンピュータが、多数のタッチスクリーンに音声とジェスチャーを交えて、オフィス全体をディスプレイ兼入力デバイスとして使用する様子を示した。
当地で開催のMicrosoftの財務アナリスト会見で講演をしたMundie氏は、次のように語った。「本当の問題は、どんなキラーアプリが新しい時代を(切り開くのか)、そしてそのようなアプリケーションを利用するために人々がどのようなインターフェースを使うようになるのかということだ」
同氏が行ったデモには、ホログラムのようなビデオ会議システムやバーチャルなデジタルアシスタントに加えて、音声、タッチ、ジェスチャーを認識する多画面コンピュータが含まれていた。机がマルチタッチ画面のコンピュータであり、オフィスの壁もまたディスプレイで、バーチャルな窓とデジタル写真の集まりを、付せんが貼り付けられたコルク板や、さまざまな作業空間に簡単に切り替えることができる。
1つの例では、Mundie氏はNatalのような深度感知カメラを使用し、建築デモの中に自分自身を入れてみせた。いわば、同氏はまだ建築されていない建物の中に入ったのだ。同氏の講演は、エンターテインメント部門の責任者Robbie Bach氏による、Natalのゲームにおける可能性を示すデモの後を受けたものだ。Bach氏は、「Riccochet」と呼ばれるブロック崩しのようなゲームをプレイしてみせた。そのゲームでは、プレーヤーは自分の体を使って、ボールを押したり、止めたり、さまざまなブロックに向かって蹴ったりする。Microsoftは、2009年のElectronic Entertainment Expo(E3)展示会でNatalを発表したが、「Xbox 360」のアドオンとして市販される時期についてはまだ発表していない。
「わたしはRiccochetゲームをプレイしているわけではないが、その技術を使っている。これはわれわれの夢だが、実際のところ、はるか遠いものではない。これを実現するための、かなり直接的な道が見えている。これを実現するための技術はすべて、われわれの研究室にある」(Mundie氏)
Bill Gates氏は、7月に行われたインタビューで、MicrosoftはNatalをXboxだけでなく、Windowsを含め広範に利用する計画だと、米CNET Newsに語った。
今回のデモは、2009年になって「Microsoft Office」の責任者Stephen Elop氏が示したデモと似ている面もあるが、別の面ではそれよりも先に進んでいる。
この記事は海外CBS Interactive発の記事をシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。原文へ
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