Microsoftは同社のオペレーティングシステム(OS)「Windows Vista」および「Windows Server 2008」向けに、Service Pack 2(SP2)の提供を開始した。
Vista SP2とServer 2008 SP2は、同社がこれまでさみだれ式に発表してきた数々の更新プログラムを1つにまとめたもので、5月26日にMicrosoftのダウンロードセンターにアップロードされた。アップロードされた両SP2は1つのスタンドアロンパッケージにまとめられており、これを使えば、システム管理者はクライアントとサーバのアップデートを1度の作業でまとめて配備し、対応できる。
両サービスパックが自動更新として提供される時期について、Microsoftは具体的には明らかにしていない。ただし、同社のBrandon LeBlanc氏は26日付のブログのなかで「今後数カ月以内」に実施されると述べている。
LeBlanc氏はまた、サービスパックが自動更新になった場合も、SP2の導入にさらなる準備期間が必要な企業顧客は、Microsoftが「Vista SP1」の際に提供したのと同様のブロッカーツールを利用できると書いている。
SP2での更新内容の1つとして、POP3電子メールアカウントに対して「Spy Sweeper」や「ZoneAlarm」が利用可能になるなど、サードパーティー製アプリケーションの互換性が向上している。またSP2には、Windows Searchの最新版「Windows Search 4.0」も含まれている。
SP2ではまた、Bluetooth 2.1へのサポートが追加され、スリープモードから再開した時のWi-Fi接続のパフォーマンスが向上するほか、Blu-Rayディスクにデータをネイティブに書き込む機能も加わった。さらに、VIA Technologiesの新しい64ビットCPUがサポートされる。
企業顧客向けの機能向上もある。SP2では、Microsoftの仮想化環境「Hyper-V」がServer 2008に完全統合された。また、サーバおよびデスクトップの電源管理設定を、グループポリシーを利用して行えるようになる。
両SP2を含むスタンドアロン版インストーラ(システム管理者対象)は、x86版が約390Mバイト(7言語対応版)、x64版が約622Mバイト(36の言語パッケージすべてに対応する場合)とサイズが大きい。
ただし、「Windows Update」経由でSP2をインストールするとデータサイズはかなり小さくなる。この場合は、Windows Updateが変更された部分のみしかダウンロードしないためだ。この方法では、それぞれのダウンロードサイズは、x86版ではVista SP2で43Mバイト、Server 2008 SP2で47Mバイト、x64ではそれぞれ60Mバイトと90Mバイトとなる。
Vista SP2およびServer 2008 SP2のインストールにはいくつかの必要条件がある。例えば、どちらの場合もSP1がすでにインストールされていなければならない。
また、「Citrix XenApp」でアプリケーション展開を行っているIT管理者は、Windows Server 2008 SP2をインストールする前に「Terminal Services(TS)Licensing」をインストールして設定する必要がある。これを行わないとCitrixのクライアントがサーバに接続できなくなる。
この記事は海外CBS Interactive発の記事をシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。原文へ
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