GEは4月、同社の研究科学者がホログラフィック技術を使って、DVD100枚分に相当する情報を標準のDVD1枚に記録する方法を見つけたと発表した。そのわずか数週間後、業界でさらに大きな進展があった。
オーストラリアのメルボルンにあるスウィンバーン工科大学の研究チームが、DVD2000枚分のデータを1枚のディスクに記録できる方法を開発したのだ。
標準のDVDは3次元構造だが、オーストラリアの研究チームは、さらに2つの次元を追加した。
スウィンバーン工科大のチームは、ナノ粒子(超微細な物質)を使って、スペクトル(色)次元と偏光次元を加えることに成功した。
研究チームは、色次元を作り出すため、ディスクの表面に金ナノロッドを付着させた。ナノ粒子は、自らの形状に応じて光に反応する。研究チームはこの性質を利用して、ディスク上の同じ位置に、さまざまな波長の光で情報を記録することに成功した。彼らの研究成果は、科学雑誌「Nature」の最新号に掲載されている。
現行のDVDは、レーザーを使って、単一の波長の光でデータを記録する。
偏光次元は、さらに奇抜で、驚くべきものである。オーストラリアの科学者チームがディスクに光波を当てた際、光波内の電界の向きが金ナノロッドと整列した。これによって、研究チームは、さまざまな角度から、さまざまな層の情報を記録することに成功した。
スウィンバーン工科大学マイクロフォトニクスセンターのJames Chun氏は、「偏光は360度回転させることが可能だ。従って、私たちは0度の偏光でも、データを記録することに成功した。その上、私たちは、90度の偏光でも、相互干渉を発生させることなく、別の層の情報を記録できた」と述べた。
もちろん、ディスクへの書き込み速度など、解決すべき問題はいくつかある。しかし、研究チーム(サムスンとすでに契約を交わしている)は、この5次元ディスクを5〜10年以内に商品化できると確信している。
この記事は海外CBS Interactive発の記事をシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。 原文へ
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