ソニーは1月8日、小型モバイルPC「VAIO type P」を発表した。“ポケットスタイルPC”と名付けられたこのtype Pは、幅245mm×高さ19.8mm×奥行120mmの封筒(長形3号)サイズ。重さはSSDを搭載した最軽量モデルで588g、HDDを搭載した標準仕様モデルでは634gの薄型軽量モバイルPCとなっている。発売は1月16日より。価格はオープン。
2008年12月に、「VAIO New Mobile」とキーワードを見せたティザー広告を公開して話題となったが、そのとき女性のバッグから取り出した封筒は、封筒サイズのモバイルPCだったというわけだ。
ソニー VAIO事業本部 PC事業部の赤羽良介氏は、「ダイレクトメールで使われる封筒と同じサイズ。type Uという小型PCがあったが、なかなかその市場を大きくすることはできなかった。ブログやSNSというコミュニケーションが増えていることを踏まえ、市場を拡大することができるのではないか」と自信を見せる。
ディスプレイは8型ウルトラワイド液晶(1600×768)。新機構の薄型キーボードを搭載し、ピッチは16.5mm、キーストロークは1.2mm。キーボードの中央にスティックポインターが付いている。バッテリ駆動時間は、標準バッテリ(約145g)装着時は約4.5時間で、Lバッテリ(約263g)で最長約9時間だ。厚さ19.8mmのフルフラットな「新世代リチウムイオンポリマー電池」を採用している。
カラーは「ベリドットグリーン」「クリスタルホワイト」「ガーネットレッド」「オニキスブラック」の4種類。カラーのコンセプトは「鉱物」で、天然石を磨き上げたような輝きとツヤをイメージしたものだという。
VAIOらしく、カラーごとに壁紙とスティックポインターキャップをそろえるなど、細部へのこだわりも忘れていない。
店頭販売モデル(標準仕様モデル)は「VGN-P70H/R・G・W」で、価格は約10万円の見込み。4つのカラーのうちオニキスブラックはソニースタイル限定となる。CPUはIntel Atom Z520(1.33GHz)で、OSはWindows Vista Home Basic SP1、メモリは約2Gバイト固定、HDD(ハードディスク)は約60Gバイトだ。
近日中には、WAN内蔵モデルの「VGN-P80H/W」も発売される予定。
VAIOオーナーメードモデルの価格は7万9800円からとなり、Windows Vistaの上位OSやCPU、SSDモデル、ノイズキャンセリングヘッドホンなども選択可能だ。CPUは、Intel Atom Z530(1.6GHz)とZ540(1.86GHz)ほか、64Gバイトもしくは128GバイトのSSDモデルも選択できる。
ディザ-広告時に募集した事前登録者向けに、先行予約が始まっている。一般向けには明日1月9日10時より販売開始の見込み。
本体にLANコネクタやディスプレイ出力端子は持たないが、オプションアクセサリで対応できる。type P専用で、ACアダプタと合体できる「ディスプレイ/LANアダプタ VGP-DA10」(4980円)が用意されている。
このほか、液晶保護シート、本体とカラーを合わせたBluetoothマウスや本革キャリングケースやキャリングポーチなども併せて販売する。
ソニーコンピューティング ITビジネス部門の松原昭博氏は、「ミニノート、ノートブックの市場は伸びており、市場の20%を占める。しかし、type Pは一線を画しているつもりで開発している。こだわり抜いた商品で、手放せないPCとして新しいライフスタイルを追求していきたい。PCマーケットに新しい風を吹き込みたい」と話し、新たなカテゴリの製品であることを強調した。
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