Appleは、「Mac」製品群の中で「Mac Mini」を数年間にわたって冷遇したあとで、ついにこの製品を引退させる決断をしたのかもしれない。
Gizmodoによると、欧州の小売業者2社が、もはや599ドルのMac MiniをAppleに注文できないと語ったという。Mac Miniは時代遅れのチップを使用しており、ずいぶん前から一線を退いていたので、Appleが単に、Mac Miniの内部のハードウェアをアップデートする準備を整えている、と考えることもできる。しかし、Gizmodoの記事によると、小売業者らは同製品はこれで終わりだとAppleから告げられたという。
Mac Miniは、2005年に登場したAppleの実験的製品で、低価格と省スペースが売りだった。この小さなデスクトップ機は当初、評論家や消費者の間で好評だったが、ここ数年で世界中のPCの好みがノートPCの方向に大きく傾いていくにしたがって、Appleはこのキュートな小型のデスクトップ機よりも、「MacBook」やオールインワン型のデスクトップ機「iMac」のアップデートおよびプロモーションに多くの時間を費やすようになった。そして、「Apple TV」が、Mac Miniのような本当のコンピュータが提供するほどの柔軟性を備えた設計になっていないにもかかわらず、エンターテインメント機器の中心にぴったり収まる小型のメディアサーバを求める人たちの欲求を満たしてきた。
Mac Miniの終焉という噂は、少なくとも1年ほど前からあった。ハードウェアの強化でMac Miniを無理に延命させることも可能だが、Appleは単純に、現時点でその努力をする価値はないと結論づけたのかもしれない。同社は、モバイルコンピューティングこそが自社ビジネスの将来だと考えていることをはっきりと表明しており、Mac Miniは単にこうした文脈にそぐわないということだ。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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